
あくまでも昔の話ね
私が担当していた頃は、新規にお寺さんを紹介するとバックがありました。担当者にはお膳・お車料を除いたお布施と院号料の1割で。
部署管理者はお布施が20万円だと50%で10万円を受け取り、担当者にはそこから20万円の10%にあたる歩合率の2万円を支払う。8万円と2万円でわけわけするという事。
これをシステム化して営業収入や給料報酬の一部としているだけ。管理者の税務申告上では、その他の収入です。
もちろん見積りでも歩合はあって、仮に対象となる項目で4%なら100万円で4万円。200万円なら8万円。キャンペーン商品なんかの場合は、1個売れば5千円てな感じです。
互助会の場合だと、これ以外に会員証の入会歩合もあるので、担当者の収入は100万円を超える事もある訳です。
良いか悪いかは別にして
聖域なるお布施からバックを渡すなんて、なんと邪悪な。と思うのですが、私が決めた制度でもない。その会社と坊主が古くからの慣例でやっていて、それが給料の一部になっていただけ。
駆け出しの頃、初めて担当したお葬式でお寺さんを紹介することがあったんですが、この時も住職が「これでお茶でも飲んで」と、1〜2万円くれてました。
お寺さんにすれば、「次もよろしくね」という事なんでしょうが、税対策も不要で、いくら貰っているか痕跡が残らないお金なんで融通したところで痛くも痒くもないんでしょう。
基本、出す人がいるから受け取る訳で、会社がそれを禁止していればそんな事も起きないけど、私も含めいやらしい人間の業界なんでタガなんてすぐに外れます。
ネットのお葬式も一緒
今のネットでも同じで、葬儀の時、法要の時に紹介を受けた住職が、担当者ではなくサイト事業者にシステム利用料って事でごそっと抜かれるだけ。
やっている事は一緒です。業界の構造上仕方がない事なのか、どこかで利益をとっていかないと、10万円のお葬式でサイト事業者とそれを下請けする葬儀屋がやっていける訳がない。
お寺も自力で檀家を増やせる時代でもないし、葬儀の時ぐらいしか付き合いもない。檀家制度も崩壊寸前で相談できる檀家総代なんて近所にいますか?
仮にいたとしても、都会では自治会という組織が崩壊しているので繋がりもないから無理。見習い時代でも同様で、そんな背景がこんなシステムを生んだんだと思います。
消費者のメリット

そんなお布施の世界なんですが、消費者にもメリットはあります。城下町の名残りがある大阪・谷町に一見で行って「お葬式をお願いしたいんですが」と言えばすぐ理解できます。
あの由緒ある寺町なら、いまだに導師には最低30万円、普通は50万円という世界。もちろん役僧も必須で10〜15万円。これにお膳・お車料として各自に合計2〜3万円はいる。
初七日で3〜5万円。逮夜ごとに1万円。満中陰の法要で5〜7万円。もちろん都度、お膳・お車料も必要なんで、総額でいえば100万円で済めばラッキーの世界です。
それを省いて、安くという言い方は失礼ですが、負担を減らしている効果は確かにあります。実際にその寺町の住職も紹介で来ていて、50万円の人が20万円で済んでいたんですから。
それをどう考えるかは皆さんにあって、多くの方は問題意識を持たないからそれがビジネスになるだけ。悪代官と越後屋以外に、消費者もその一員なんです。


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