今更ながらシリーズPart4、「三日坊主家式場」看板は不要な時代ですが、そこから見える葬儀屋の実力編

よく道路に立てているこのイラストみたいなやつですが、何十年とその姿形に変化が無い。カーナビなどが普及した現在は、その存在自体に必要性は全く無いのですが、だからこそ、この扱い方を見ればその葬儀屋さんの本質は見えます。

使用目的がちょっと変わってきた

昔はですね、大阪府下や地方の葬儀ではその必要性は高かったんです。田舎道で二手に分かれる分岐路に来た時、スッと躊躇なく目的地へ行けるので便利でした。親族さんや参列者の方にしても、看板を目印に行けば到着できました。

ですが、これは葬儀を行うのが主に自宅や、その自宅の周辺のお寺・集会所が主だった時代の話で、葬儀社の会館で行う事が増えた現在では、その場所がコロコロ変わる訳でもないので都市部でも地方でも立てる意味が無くなっています。

もう一点は、業者側の都合として便利な点があります。大阪では霊柩車が公益社に独占されていた時期がありましたので、当時は全て外注です。公益社は下請けになるのですが、態度は「行ったるで」ぐらいのノリでしたから、事前に現場を見に来る事なんて口うるさい葬儀屋の仕事か新人ドライバーでない限りしません。

彼らが頼りにしていたのはこの看板です。一応、下調べはしていますが、これを目安に現場にやって来ます。万一、立て看板の方向をイタズラされていて、矢印が逆方向になっていたとしても、その先に看板が出てこないので引き返せば済みます。

しかし、通夜の時間には見えない

これね、夜は見えないんですよ。都市部の交差点では街灯があるのでそんなに問題は感じませんが、地方などでは車のライトが当たらないと全く見えない。塗料によってぼんやりと白く浮かび上がる事はできるけど、この看板自体が発光する機能もないので、実際に参列が多い通夜には活躍しません。

何度かこういった葬具を販売する会社に「何とか考えてみない?」と言ったけど、LEDと太陽光発電で光るようにしたところで、この看板を車に積んで下ろしてなんて作業は、結構、荒っぽいので器具が持たない。また、それほどの需要もない事から、これまで何十年と姿形も変わらず過ぎて来たのです。

基本的には「俺とこ仕事やってるぜ」って、同業者や地域への宣伝的な意味合いが強いのも一つ。葬儀の仕事に就くとか、彼氏が葬儀屋さんだとかすると、それまで全く関心がなかったこの看板に目がいくようになり、「あっ、◯◯社が葬儀やってる!」なんて、車の中で叫ぶようになります。

有料でやっているところもあります

この看板を有料で立てる葬儀屋さんもあり、喪家にとってはそれほど重要でもない商品にわざわざお金を払ってまで立てる必要はありません。むしろ、家族葬が増えた現在では知らせる意味が全くないので、身内同士の連絡さえきちんとしていれば問題は解消します。

初めての葬儀社へ電車やバスで行くにしても、スマホにナビ機能がありますから駅から歩いても迷わずたどり着きます。なので、葬儀屋さんの宣伝にしかならない看板ですから、無料ならいいですが有料ならはっきりと断るべきです。

社葬などの場合、葬儀を行う側にも立てる(宣伝する)意味はあります。なので葬儀屋さんは、「大きな会社が小さな看板では社のカッコつかないですよぉ」なんてところをくすぐって売りつけますのでついつい乗せられそうですが、そんなのは葬儀屋さんの宣伝も兼ねているので「サービスしとけよ」でいいんじゃないでしょうか。

「じゃ、うちでさせていただきます」なんて言いながら、コストコントロールをしてどこかで「乗せる」か「削る」かする体質が根っこにある業界ですから、正直なところ言葉を言い値で受け取れないのもありますけどね。

しかし、ここにも葬儀屋さんの質はでます

こんな立て看板なのですが、ホント何十年と姿形は変わっていません。祭壇がドンドンと形を変えて、今やこれが祭壇? なんて感じなのに進化しない。なので葬儀屋さんの扱いもついつい慢性化し、油断がでます。

業者の宣伝の意味が強い割りには、斜めに立てていたり、ガードレールなどが邪魔をして、書いている文字が見えなかったりする事にはあまり気を使ってません。しかも、汚い看板も多いのです。そこに、いい葬儀屋と悪い葬儀屋を見分けるポイントがあります。

消費者の皆さんから見ればあまり意味のない商品ですが、こんなところにも葬儀屋さんの体質はでます。物事の配慮に長けている葬儀屋さんはきっちりとした仕事をします。

  • まっすぐ立っている。しっかりと括ってある。そして、歩行者の邪魔にならない
  • 車両から見やすい、わかりやすい場所に立っている
  • 内容がわかりやすいレイアウトや色使い
  • 道路交通法に配慮した設置方法
  • 年中、立てかけてあって名前だけ入れ替えるシステムではない
  • 作業をしているスタッフがダルそうに仕事をしていない。まして、くわえ煙草はNG
  • マグネット式の矢印が、やっつけ仕事のようにちょっと斜めになっている
  • ◯◯家が紙を入れて変えるタイプの物で、式場の文字と質感が違いすぎる
  • 雨風が激しかった後、汚れたまま、傾いたままにしてある

要は、それほど意味のない物でも気遣っている、意外と力を入れている、丁寧な作業や設置に心がけているところは、葬儀においてもいい仕事をしてくれるところです。

というのも、あるゴミ回収会社の話ですが、清掃車ってたいがい汚いですよね。汚れていてもそれが普通かもしれない。ところが、その会社の駐車場に止まっている車両はどれもがピカピカなんです。そして、駐車位置もピシッと揃えてきれいに止められている。

そこの社長が自社の仕事に対してポリシーを持ち、社員教育に厳しいんだろうなってわかるほど、その意識が車両の扱い方に現れています。車両が宣伝してくれているのです。

葬儀屋さんも同じで、ゆるい看板のところは仕事もゆるい。そのわりには金儲けには厳しい社長が多いし、社長の顔色ばかり伺って、喪家への配慮に欠ける上っ面の社員が多いんじゃないの?って、その看板が教えてくれていると私は思っています。

なので、皆さんもそんなところに注目して、頼める葬儀屋かそうでないかを判断してみてはどうでしょうか。

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