【葬儀のトラブル】 その② 実際にあったトラブル編 | ページ 3 | 直葬は、間違ってます by 三日坊主

【葬儀のトラブル】 その② 実際にあったトラブル編

初めから支払う気のない人もいるのです

ミスによるクレームは誠意を持って対応するべきと思いますが、そうじゃないクレームも世の中にはたくさんあるのです。あえてクレームにしようとする方も確実に存在します。その見極めをしなければいけないのですが、これを間違えるとややこしい話になってしまいます。

私の経験で一番ひどいなと思った事例があります。死亡連絡を受けて病院へ迎えに行ったのですが、そこには故人の息子である70代のご夫婦とそのご主人の妹さんの3人が待っていました。お帰り先を訪ねたやり取りの際になんとなく違和感を感じた私は、「ん?」と身構えたのです。

「家に帰れないので霊安室で預かってほしい」はっきりと口にされたその要望に応え会館へ向かいました。霊安室に安置後、葬儀はどこで行うのかと聞くと、ここから火葬場へ行ってほしい。費用もあまりかけれないし、身内もこの3人だけなので仰々しい事はしたくない。そんな話でした。

話している内に益々違和感を深めた私は、葬儀の内容について喪主1人に承諾を得ることを避けて3人同時に説明し、1人づつが納得しているのを確認してから次の説明を進めました。

霊安室から出棺する事。湯灌を希望されたので別途費用がかかる事。霊安室には祭壇は無い事。費用項目と負担額を説明し、通常は喪主・施主にサインを求めるのですが、私の中で念のためにという意識が働き、今回は3人にサインをお願いしたのです。

その当家の通夜の日は他に施行が無く、高齢のご夫婦の身を案じた私は少しでも横になっていただけるようにと会館内の親族控室を解放し、故人も祭壇の前に移動して安置し、側で見守れるようにと便宜を図ったのです。

翌日出棺。その後、自宅で祀るために同行し、説明を行って、明日支払いのために担当者が伺う旨を伝え、その家を後にしました。

翌日、精算に向かった担当者から「説明内容と違うから支払わないと言ってるよ」と連絡があり、急遽伺うと「私は自宅で葬儀をしたかった。近所の方にもお別れをしてもらいたかったし、恥をかいた」と言うのです。しかも「湯灌は含まれていると聞いている。なので支払わない」なんて事を堂々と言ってくるのです。

おったまげ〜。やっぱりそうきたか。だから3人にサインをしてもらったのですが、それでも納得しない。こちらは間違っていないので胸を張って何度も訪問し、何度説明してもガンと聞かない。

こういった場合、最終的には支払いに関する訴訟へ向けて、内容証明であったり、支払い請求であったりを送り、当然の如く支払わないでしょうから訴訟となるのですが、そうなるとこの家の事件に付き合わされて仕事ができなくなり、こっちの収入にも関わってくるのです。

こりゃ、あかんわ。そう思い、上司に「もう、何度話しても聞きませんわ。初めから支払わないつもりだったんでしょう。不足は10万円なんですが、私が支払って終わりにしてもいいですか」と願い出ました。

こんな終わり方は絶対ダメな方法なんですが、ここまでひどいケースは何十年とやってきて初めてでした。このような人と早く縁を切りたかったし、関わりを切りたかったので勉強代と思って支払いました。半額は上司が持ってくれて助かりましたが、超レアなケースです。

コメント

  1. prof より:

    今まで、葬儀専門業者や互助会、葬儀関連業者の経営者や経営陣の数百人以上と会って来ましたが、数人を除くと「嘘を付かない人、約束を守る人に会ったことはありません」

    一方で、現場の人達のほとんどは
    「嘘や間違いは言うが、約束は守る」との歴然とした差があります

    会社経営と現場業務は異なりますが、経営的には嘘を付くことと約束(契約を守らない)は「最大限の利益になる」のでしょうが、現場で客相手では出来ません

    しかし、「世襲率がほぼ100%の業界」であるので、創業家と後継の将軍様には逆らえず、経営陣と管理職は「嘘や契約反故を乱射」
    最後まで生き残るのは、創業家と後継に従順な社員だけであり、人事も能力主義ではなく、服従度重視

    優秀な人材も葬儀業界では、「葬られています」

    • 三日坊主 より:

      おっしゃる通りで、提灯持ち以外は生き残れる可能性が低い業界です。
      特に大手互助会ではその傾向が顕著です。

      能力がある人材は辞めていくか、足の引っ張り合いで落とし穴にはめられ退職せざるを得ないのが現実です。
      そして、罠にはまらないためには嘘をつくしかありません。
      実際に前向きに仕事をしていても、あまりにも理不尽な物事が多いので私は辞めました。

  2. prof より:

    私は葬儀業者2社、出版社2社から踏み倒された経験が!(日本です)

    弁護士からは「裁判を起こせば100%勝てるが、それ以上の嫌がらせをされますよ、ヤクザみたいは人達なので、野良犬に噛まれたと思って諦めた方が良い」と

    これ以降、「君子危うきに近寄らず」を決めました

    接点を持たなければ、「騙されない、裏切られない、陥れられない」

    人間、葬儀業界人と関わらなくても、「何ら、支障はありません」

    • 三日坊主 より:

      コメントありがとうございます。

      私も葬儀という職業に就いてよかったと思う反面、使った時間のうち10年は返してくれ〜と思う事があります。
      組織も超ピラミッドですし、親方を始め上層部の人間は確かに野良犬のような性質ではありますね。

      この業界は自分で切磋琢磨し、自己管理ができないと心身ともにスキルを上げる事ができない世界です。
      なので、ちょいっとかじっただけで満足する連中と、やたらマニアックな世界に入り込む人間とが大半で、「普通にすごい人」は少ないのです。
      私の人徳不足でしょうが、経営者にしても、「尊敬できる人」には悲しいかな出会った事がありません。
      それでも年商数十億、数百億と簡単にいってしまうので、偉い会社・偉い人間という風に勘違いするんでしょうね。

      昭和の葬儀屋さんで仕事をしていた頃が一番充実していたなぁと、コメントを拝見して思いました。

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