関西ローカル番組の「ちちんぷいぷい」で小さなお葬式を紹介していたが・・・

テレに曲を表現したイラスト
テレに曲を表現したイラスト

「小さなお葬式」を消費者の味方みたいに言うのはおかしいと思う

TBS系列の大阪系列局にMBS毎日放送があり、その関西だけのローカル番組で「ちちんぷいぷい」という番組がありまして、その中に同局の元・報道局社会部デスクの石田 英司氏が紹介する、石田ジャーナルのコーナーがあり2016年1月29日放送分で小さなお葬式を紹介していた。

葬儀の値段が不明朗という事を元に、昨今、成長し消費者から支持されていると、明瞭会計の小さなお葬式についての仕組みを説明しているのだが、安易な報道姿勢に「テキトーな紹介するのはやめたらええのに」と憤慨した三日坊主です。

こういった番組は、目立つ部分だけを表面的に紹介するのが定番なのですが、そこをフォローするのがこの石田氏の仕事だと思うのです。新人アナウンサーでもできるような紹介方法で現在の葬儀業界の実態を紹介された日には、多くの方が小さなお葬式のやっている事が正しくて、間違っていないように受け取られてしまいます。

その小さなお葬式から施行紹介を受けている葬儀社が「小さなお葬式からの受注割合は6割ぐらいあり、それがなければうちは細々としかやっていけないでしょうね」なんて言ってました。

そんなに施行誘致できない内容なのか?リピートを生み出せない葬儀社なんて経営はしんどいでしょう。商売を辞めて葬儀社の社員で仕事している方が収入はいいんじゃないですか?
無理する必要はないんじゃないかな。

お寺さんも時給制か?

小さなお葬式ではお寺さんの紹介も行っているが、お布施が5分の読経で5万円だと紹介。
依頼を受けているお寺さんが「5分で5万円ももらう事に大きな抵抗を感じている」と話していました。檀家が減り、この先5年10年を考えた時に不安を感じるという。

これまで檀家として付き合いをしてきた方が、この住職の言葉を聞いてどう思うのだろう。
5分で5万円なら、1分で1万円って事?

「え〜、今日のお葬式の読経は37分でしたので、37万円を包んでもらえますかねぇ。あっ、お通夜の読経を忘れてました。お通夜は30分なので30万円。合わせて6万円をお願いしますねぇ」なんて言われないか今の檀家さん皆さんが不安に感じますよ。

儲かりそうだから始めました、文化はどうでもいいんですなんて言えないよね

この小さなお葬式は「消費者の求めるサービスを生み出していく」なんて事を事業目的としてテレビで話していましたが、「何言ってんだか」って思うのは私だけでしょうか。

石田氏は、葬儀業界に異業種が参入し葬儀会館の稼働率が30%ほどになっていると紹介し、その穴埋め、マッチングを行って成功している事業だと。そして、これらの紹介業者に依頼すれば定価でかつ追加料金が発生しない事もメリットだと電波に乗せて話している。

もっと葬儀業界の現状も踏まえて紹介できないものか。そんな葬儀紹介業者が成功する裏には、再々申し上げている「直葬屋」が乱立する中で異業種も参入し、施行が分散した結果、一業者あたりの施行数が減ってきた背景がある事を。

そこに目をつけた紹介業者は「儲かる」と思ったから参入した訳であり、それは決して消費者の方を見て始めたことではなく、売る相手、すなわち施行誘致に枯渇している業者がいると踏んだからこそやっているのです。

消費者の目を値段だけに向ける事に何の躊躇も持たず、葬儀の文化を維持しようなんて考えや理念を持たないIT錬金術師たちが始めた事業が葬儀紹介業だと私は思っています。以前書いた「早稲田大学 インキュベーション推進室」が葬儀紹介をベンチャー企業として学校を上げて応援しているのと何ら変わらないって事ですよ。

早稲田大学 インキュベーション推進室さん、葬儀をベンチャーにしないで〜
おいおい、遺体のセリか? 『≪業界初≫ 葬儀社による逆オークションで葬儀費用が決まる』って、おいおいとツッコミが… クリック葬儀という...

消費者への目線ではありません

そして、紹介業者のユーザーのほとんどが大小様々な直葬屋であり、その直葬屋の施行誘致のために一役買ってやっているのが「小さなお葬式」であり、これまで直葬屋だけでの施行誘致には限界があると思って楽観していた大手葬儀社や互助会が「これ、ちょっとヤバくねぇ」と感じたからこそ買収に走った背景があると私は見ています。

現状、消費者が葬儀社を選択する要素の一つに「いくらぐらい掛かるのか」という費用面での不安もあると思うのです。そして、近隣の方の葬儀で聞いた費用の話などから近くにある互助会で葬儀をする事を避け、小さな葬式に施行を依頼した結果、なぜかその互助会で葬儀をする事になる「仕組み」を消費者は知らないのです。

結局、消費者としては家の近くの互助会で比較的安価な葬儀を行うことができて納得かもしれませんが、初めに互助会へ依頼すれば同じ結果にならなかったかもしれないのです。ならば、「小さなお葬式特約店」なんて看板を互助会さんも掲げて、消費者に安心というサービスを販売すればどうでしょう。

あっ!そうか。そんな事したら何十万円という会員システムに入会してくれなくなるし、その先の売上もなくなってしまいますもんね。すみません。そんな事にも気づかなくて…

「倍返しだ!」以来、最近、ヒット作も出てないですから安易な話題に喰いつくのでしょうか

でも、毎日放送もそんな背景を取材して「同じところで葬儀しても、申し込みが違えば安くなりますよ」と紹介するぐらいの取材力を持つべきでしょう。

週間文春があらゆる手を使ってスクープを力作している背景に比べたら、テレビ局はまだまだ儲かっているんですね。危機感がないというか、TBS放送及びその系列局である毎日放送と毎日新聞も視聴率や購買率もダダ下がりだって聞くのに。

こんなテレビ局に我々がスポンサーの商品を購入し、その利益の中から出演者のギャラや制作費が出るのかと思うと、なんだかと感じてしまいます。ま、そんな問題はこの放送局だけではないのですが。

それにしても石田さん。元・報道局社会部デスクの肩書きが泣きますよ。もっと鋭い切り口を持って放送してくださいね。

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