葬儀見積りでの担当者の狙いどころ

今回は、見積り担当者の狙い所です。立場や事情から見る彼らの狙い所とは何か、なぜ、消費者の意向より葬儀社の都合が優先されるのかを、その背景から読んでみます。

念のために申し上げておきますが

前回、病院へのお迎えにあたり葬儀屋さんがどう考えているのかをお話ししました。

その中で、「お金は出るのか」というポイントを探っている話をしましたが、全ての葬儀社の担当者が「お金」の事ばかり考えているとは思っていません。(善良な葬儀屋さんのお気持ちを考えて)が、「当家を分析」する能力は持っています。

分析をして「良い葬儀」、「望まれる葬儀」のために何を提案できるかに活用している方も、もちろんいます。ただ、お金を愛して、自己都合のために、消費者側に自分の理屈を押し付ける担当者も確実に存在しています。

これらは、給料システムによるところと、個々のモチベーションの問題だと感じています。完全固定給ならば売上に対して固執することも少なく、季節や決算時に行われる「販売奨励品」や「期間的なキャンペーン」による奨励以外は、そんなに無理をすることもないと思います。

ま、業界的には「取ってくるヤツ」と「取ってこないヤツ」という評価はありますが… そのあたりを考慮しながら、見積り担当者の裏側・事情ってやつを探ってみたいと思います。

給料体系によるモチベーションの違い

歩合給の場合ですが、固定給+歩合なのか、完全歩合給(給料とは言わず報酬となるでしょうね)なのかによっても違いますね。互助会の一部では「完全歩合」であり、その他に目標達成に対する「褒賞」を支払っていたり、「補填」などで給料(報酬)が構成されています。

互助会会員システムへの新規・再加入の営業部門の歩合給(報酬)と、施行部門の歩合給(報酬)がそれぞれある場合、営業は、「互助会は安いでしょ」的なところを狙ってますし、施行部門での担当者は、少しでも儲けたいと考えるので、所属部署の違いによっても差が出ます。

一般の葬儀社では、固定給が多いと思います。他に販売奨励や項目による加算があれば、その金額によってそこを売る努力はしたくなりますが、それ以前に、クレームにならないよう、絵に描いた餅のような会社の理念に沿っての施行を心がけます。

互助会・一般の葬儀社共、たくさんお葬式をする会社であっても、一人が施行を担当する件数には限りがありますので、売上(歩合給)が上がっていない締切り前の担当なら相当無理するでしょうねぇ… そんな背景をご理解いただきながらお読みいただければ幸いです。

まず、皆さん知らないので葬儀屋価格で話が進む

一般的に、喪家の皆さんは棺が5万円です、10万円ですと言われても、それが高いのか安いのか?なんて比べる基準がありませんのでわかりません。

私も各種オプション品の売価を設定しましたが、棺では基本的に原価率は15%前後を目安とします。これを「適正価格」と言えるかはわかりませんが、葬儀社のほとんどは「販売価格があっての仕入原価を抑える努力」ではなく「仕入れ値に対する販売価格設定」が前提です。

価格設定にしても、3万円、5万円、7万円、10万円などキレイな区切りで構成されている事も多いのです。基本的には「切り捨て」の考えによる数字ではなく、「切り上げ」の考え方が基本です。29,500円なら3万円になる訳です。

コースやプランに含まれるこれらの付帯商品もありますが、担当者としてプラン以外の商品を販売できるかどうかが「給料・報酬」に影響します。

見積り担当者の裏側・事情

見積り担当者の狙いといいますか、その背景事情と思惑は、会社の基本姿勢によっても大きく変わります。個々の単価を守り、販売するかどうかは見積り担当者の裁量に任せている場合と、強制的に販売品目として設定され、単価もいじれない場合では大きな差が出ます。

同時に、最低価格プラン以下の葬儀も受注できません。その権限がないためです。なぜ、型枠にはめたような葬儀しか販売できないのか。それは、自由価格設定にしてしまうと担当者の不正を誘発する可能性が高くなるからです。

一つの商品に会社価格と担当者価格の二重価格が生まれ、後は領収証が出るか出ないかになります。酷い奴は、自家製の領収証を発行するか、もしくは、「ここだけの話。領収証が不要なら会社には内緒で安くしますよ」なんて言って、喪家を抱き込むのです。

後、葬儀では値引き交渉はしてこないと思っているからで、堂々と、適正価格とは言えない自社流通価格を押し付けてくるのです。なので、「総額でこれだけ。内容はこうしてほしい」との要望は、近年、受けにくい状況にあります。

まずは、相手をよく知りましょう

とまあ、このように消費者側には選択の余地がないのです。背景事情から見る、販売ありきの説明なので、商品の必要性・単価の説明・購入意思の確認と了承なんてものはありません。また、会社からの販売強制(脅し的な圧力)のために、説明を省き嘘をついてまで販売する。

納得いただくために葬儀を理解し、喪家の意向を汲み取り、その上で会社都合をも説得できるような認められる能力と信頼を上げる努力をすればいいのですが、残念ながらその方向性を突き詰めていくものは少数です。多くは、安易に稼げる方法を選択してしまうのです。

葬儀屋の社長が自らか、もしくは信頼する人間(番頭さん)が見積りをすればイレギュラーな事態にでも決済が可能で、本当に困っている方の役に立てるのですが、現状はそのような環境にはありません。なので、総額いくら、コミコミでって葬儀もできません。

一部のあくどい見積り担当者の狙いを外すためには、消費者の経験不足を知恵と知識で補うべきなので、ぜひ、三日坊主の記事も参考にしてください。

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