施行依頼があった時に担当者が考える事

思考する顔
思考する顔

1本の電話がかかって葬儀の依頼があった時、その電話を受けた者、そのお葬式を担当する事になる者は何を考えて行動するのか。施行を担当する事で、担当者に利益が生まれる場合だとそこから勝負が始まっているのです。

お葬式は、1本の電話から始まります

葬儀社に電話が入った時、葬儀担当者は何を一番に考えるのでしょう。事前の見積りも含めた100%の施行依頼から、病院との関係での寝台依頼のみのケースもありますが、まず考えるのは「施行になるのかどうか」です。

一般の葬儀社の場合、リピーター・紹介・サイトからのヒットなど、様々な窓口からの搬送依頼なので、寝台搬送から全てが施行に繋がるとは限りません。互助会の場合、電話をかけてくる方は基本会員でほぼ確実なのですが、どちらも狙うのは、まず施行を流さない事です。

次に興味があるのは、施行になりそうな場合「どんな式になるのか」です。小さいよりは大きい方がいいのです。1件のお葬式にかかる労力や手間はほぼ同じなので、ならば効率を考えれば少しでも単価は高い方がありがたいのです。

葬儀屋さんは「欲張り」なんで件数も大切ですが、売上も大切なのです。

電話で聞きたい内容

お葬式の依頼の電話が入る時、葬儀社の誰が取るのかによってその後の状況は変わります。事務方が取る場合は、淡々と必要な事項を聞いてきます。故人の名前・病院名・病室か霊安室か・お帰り先・電話番号・宗派などを確認し、担当者へ連絡して病院へお迎えとなります。

見積り担当者の場合、これにちょっとアレンジして聞いてきます。だいたい、この電話の時は皆さんアタフタしてますから、いかに混乱させずに「聞きたいことを」を聞くかがポイントです。

その聞きたい事、知りたい事とは「お金は出る?」かどうかの「匂い」です。最初の電話で「どれくらいのお葬式をお考えですか」なんて聞けませんから、軽くジャブを打ちます。

基本的には事務方が聞く内容と同じですが、相手方から通夜・葬儀の予定日時・診断書はどうしたらいいか、なんて聞いてこられたら、これ幸いです。なにせ、相手が聞いてくるという事は興味関心がある話なので、少々、掘り下げてもクレームになる事は少ない。

探るポイントは?

「お葬式の打ち合わせもありますし、お参りの方への連絡も結構、時間かかりますので、今日は仮通夜となりますねぇ。で、明日がお通夜、明後日◯◯日がお葬式になります」と、お参りの方への連絡をキーワードに、会葬者がいるのかいないのかを探っているのです。

「そうですね、会社とかにも連絡が…」なんて喪主に言われると担当者は「ソコソコいける?」と感じるのです。会社へ連絡という事は、広く参列者に声をかける可能性があり、供養品や料理も用意する必要もある。また、受付の方へのお持てなしも売上につながります。

逆にここで家族葬ならほとんどの方がこう答えます。「ウチは家族でするからお参りは身内だけなんで、今日の通夜の方がいいんですが…」こうくると担当者はお家に行かないと雰囲気がわかりません。

なにせ家族葬といっても千差万別。費用を抑えるために家族葬というワードを使う方と、お金はいくらかかってもいい。でも、身内だけで故人がしてほしいというお葬儀をしたい。会社関係とかには声をかけたくない。大事になるから。なんて方もいるのです。

どこにでもヒントは落ちています

見積り担当者は「出る葬儀(家族葬)? 出ない葬儀(家族葬)?」そのどちらに当てはまるのかをまず住所から判断しています。住宅地図やグーグルで該当する家を探り出し、土地柄や大きさからその匂いを嗅ぎ取ろうとします。

あと、電話口での遺族側の「話し方」なども結構ポイントですね。品がよければ良し、ガラが悪ければ避ける傾向にあります。話し方に品がない・高圧的な態度で話してくるなど、お人柄を伺いながら、ここも出るか出ないかの差につながっていきます。

担当者のペースでねじ伏せる事ができそうか、それとも遺族の意思は頑なに強いのか。その強さの背景にはお金の事情が絡んでいるのか、否か。そして、それは崩す事ができそうなのか。そんな雰囲気を嗅ぎ取っています。

すでに観察は病院から始まっています

病室や霊安室に集まっている皆さんの雰囲気をまず見ています。故人と家族の距離感。遺族・親族における故人のポジション。皆さんの持ち物、服装、言葉使い。そんなところから「手強い喪家なのか」なんて感じで見ています。

自宅に戻れば、まず門構えと玄関先の雰囲気を見ますね。樹木や鉢植えなどの植物があれば、手入れされているかどうか・自転車の置き方、靴の並び方なども見ています。室内に入れば、調度品・家具・テレビ・仏壇の有無をさりげなくチェックしています。

霊安室へ直接入った場合、そこまで来た自家用車・集まった遺族の持ち物・死亡診断書から導き出す保険の有無など、どこからでも探ろうと思えば簡単です。返答の一つ一つから故人への思いの強さもわかります。故人・喪主を中心とした皆さんの動きも大きなポイントです。

ゆとりが大事

ここまで説明してきた担当者ばかりではありませんが、心理的には良くも悪くも皆さんを観察しています。これは単にお金の問題だけでなく、クレームになりやすい「何か」を見つけ出そうという、葬儀社の防衛策でもあります。

消費者としては、ゆとりを持つ事がいい葬儀を行うキーワードです。精神的なゆとりが持てると相手もよく見えてきます。担当者の言葉尻や説明不足・そして矛盾に気づく可能性が出てきます。また、提示された問題に対して即答しなくても良い環境が生まれます。

そのためには時間的ゆとりを持つべきで、仮通夜を設けるべきです。火葬場の都合・宗教者の都合・喪主、施主の都合、そして見積り担当者の休みの都合(特に歩合制では色々と思惑が絡みます)の場合もあります。だから、一日や二日葬儀を先にしても気にしないでください。

慌てたところでマイナス要因しかありません。慌てる事で安易に全てをさらけ出してしまう。喪家と担当者のコミュニケーションは大切ですが、葬儀における主導権は遺族側にあるはずで、その知識と経験がないだけです。

そのために、これらの情報が少しでも「知識やネタ」としてお役に立つ事を願っています。

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病院へお迎えに行く時、担当者が見るところ
電話で依頼を受け病院へ向かう。いざ、遺族と対面した時からモニタリングは始まっています。色々な情報を積み重ねていい葬儀を行うのか。いや、それはクレーム回避と、出る葬儀かを値踏みしているんですよ。

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お葬式の流れに沿ってポイントを説明する記事ガイドです
お葬式の費用を構成する項目別に、葬儀社側の思惑と皆さんが置かれる状況を説明するため「葬儀アドバイス」としてカテゴリーにまとめたものを再編しました。

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