終活詐欺にご注意を!

お金と猫
お金と猫

海外からも、日本における終活が注目されているらしい

新たなビジネスジャンルとして終活に群がってくる業者が増えている。遺品整理業者や貴金属買取業者も参入し、あの手この手で自分の死後についての価値を見積もる時代になってきた。生きている間に、忌事を話すのはタブーと言われた時代から考えると、大きく様変わりしたものです。

終活を考える事は、死後に慌てて葬儀を決める事で、希望しない内容と不必要な出費にならないよう自分の納得の上で葬儀を行う事ができる部分と、その後の事は遺族任せにして、これもまた不必要に揉め事を残さないとの賢明な選択かもしれない。

また、自分の葬儀を行ってくれる身寄りがない高齢者も増えている事から、今後ますますの需要があると考えられるのです。

様々な思惑があります

私の親の兄弟(70代〜90代)においても、生活を維持するという歴史の中で、様々な事情から誰かは裕福で、誰かは生活に困窮する事もありました。その時に私から見ての祖父母であったり、叔父叔母にあたる兄弟で助けあったり、中には知らん顔をしたりの流れから、兄弟それぞれに仲が悪いなんてのは古くからある事でした。どこの家庭にも存在する事です。

いざ親の葬儀になると、誰が負担するの? 兄弟で割るの? お父さんが、お母さんが残した財産はどうするの? なんて事はよくある話だと思うのです。親を思う方もいれば、自分の事を優先する方もいて当然です。それぞれに価値観があり、それぞれに事情を抱えていますから意見がまとまる訳がない。

でもこれまでは、それらをまとめる役割の方がいました。家長と呼ばれる、長男であったり、親族の長老であったりが最終的な責任と主導権を持っていましたが、これが近年、崩れてきた事も現在の終活を推進している要因ではないかと思うのです。

近年の価値観

故人の預貯金を葬儀の費用、内容にと考える喪主と対照的に、葬儀費用はできるだけ抑えて、先に自分たちの取り分を考える兄弟とその伴侶がいたり。葬儀の見積り中に、20代そこそこの喪主の孫が口を挟む。また、喪主も孫に相談する。了承を取ろうとする。

何を気をつかっているのか。気をつかう相手を間違っている。何か家計の大黒柱として孫が主導権を握っているのか? とも思いましたが、よく聞けばフリーター生活を送っているとの事。

私の時代、孫は末席に集団で控えているのが普通でしたが、現在は、家族ごとに構成を考えますから、ちょっと順番が違うと大きな騒ぎにもなります。このようなケースで「諭す」、「叱る」事をできない家庭、親族が増えたのでしょうか。

そんな状況を見ていては、これから死を迎える方にとって、死は安楽な場所へ向かうのではなく、まさに自分が引き金となって揉め事の種になるなんて昔は考えられなかった事です。

親兄弟、子や孫が笑顔で送ってくれる世界を実現するために終活が存在すると考えるのは、ちょっと切ない気分になりますが、オレオレ詐欺が、未だに普通に通用する日本の家庭事情を鑑みると仕方がない事かもしれませんね。

まだ、事件は起きていませんが、将来は確実に出てくるでしょう

終活詐欺が発生しないように、事前にお金を支払う必要性がある時は信託をお勧めします。個人の葬儀社に支払うなんてのは以ての外で、たとえ大手葬儀社であっても葬儀屋さんに資金を預けるのは博打です。自分が亡くなる前に、葬儀屋さんが無くなっていたなんて、シャレにもなりませんので。

別にお勧めしている訳ではありませんが、三井住友銀行と提携して信託を受けている葬儀社もあります。このように名の通った銀行なら安心感もありますが、中には「?」と思える預け先もあります。信託先の金融機関名すら表記していない葬儀社もあります。

信託の販売会社なのか、運用会社なのか、信託銀行なのか

信託を開始すると言って、しばらくすると信託事業を中止した会社もありました。名前も、実績も聞いた事がないような金融機関では、自分より先にその会社がこの世に存在しない可能性もあります。

法制度上、信託した財産は金融機関の資産とは別に管理され、保全される事になっていますが、終活を考え、相談されるなら弁護士、ファイナンシャルプランナー等、専門家と相談できる機関で考える事がベターだと現状では思います。

もう一つ問題は、葬儀信託を預け、事前に打ち合わせした内容を確実に施行・実行し、信託
会社より葬儀社は支払いを受けるわけですが、この監査機関、いわゆる「申し込んだ内容で
きちんと葬儀が行われたのか」を判断する基準が、現状では曖昧です。

葬儀社が自社内で設立した第三者委員を活用することろもありますが、何せ、商品名もわからない消費者が多い中、倫理を持って検証できる業者がどれだけ存在するかが問題になりそうに思えます。自社都合で良と判断しないかという事です。

もし、事前の打ち合わせの内容と違っても、誰がそれを指摘できるのかが問題です。万一、施行内容が違った場合の損失補填や契約についてのペナルティは何ら基準がないので注意が必要です。信託は保全されても、内容の保全は決まっていません。

なにせ、終活事業は歴史の浅いジャンルです。今後、有象無象の会社が高齢者の金融資産を狙ってやってきますから、今以上に乱立が予想されます。単に条件がいいだけで選択すると、将来、被害に遭う可能性、リスクも高まります。

行政は、問題が起きてからしか法改正を行いません。これまでにも資産運用をうたって、多くの方が様々な被害に遭っている事を肝に銘じて、皆さんの財産を狙っているかもしれない連中の、終活詐欺に遭わないよう気をつけてください。

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