「シンプルなお葬式」の家族葬では、焼香すらさせてもらえないのか

合掌する仏像
合掌する仏像

シンプルなお葬式で紹介されている39.8万円のコースには、焼香設備やロウソク立ても無い、おりんも付いていないから「チーン」と鳴らすのもできない。焼香をしようとすれば、おりんをチーンと鳴らすためにはお金が必要になってくる。こんなプラン、今時ありますかね。葬儀屋さんの世界をおかしいと定義しながら、おかしな事やってませんか…

焼香するなら、金をくれって事?

先日、ブログの過去記事を編集していた時のこと、改めて小さなお葬式、シンプルなお葬式、イオンの葬儀3社のプランを見ていて、比較しながらシンプルなお葬式の39.8万円コースの役務を確認していたところ「ええっ???」っと、しばらく目が点になりフリーズしましたよ。

自分の理解能力が低下したのか? 何か見落としているのか? 何度も見直して確信を持ちました。失礼ながら申し上げますが、「シンプルなお葬式の家族葬では葬儀ができない」と。

この家族葬プランは、39.8万円(税別)、2万円高い41.8万円(税別)、もう一つ、43.8万円(税別)とわざわざ3コースを設定してあります。で、この一番安いプランでは焼香すらできないのですよ。そのための葬具が含まれていない。家族葬の「葬」って、葬儀の事ですよね、これって本当に葬儀のプランですか?

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(シンプルなお葬式 39.8万円プラン 2016年6月12日現在)

内容を検証すると、39.8万円のコースでは枕飾り一式、焼香用具、線香、蝋燭等一式、自宅飾り一式が付いていない。という事はローソクをあげる事もできないし、線香一つ供える事ができない。病院で死亡後、自宅へ安置した場合、故人の枕元に飾る「枕飾り」ができない状況。

で同じく、仏具一式、白木位牌、りん等一式もありません。これは、仏式でもそうでなくても戒名・法名を位牌に書けない。俗名すら位牌に書いて葬儀に使用できない。そして「チーン」とおりんを鳴らす事すらできないのです。

いやらしい葬儀屋の手口と一緒ですケド

こんな初歩的な葬具が付帯しないプランって久しぶりに見ましたわぁ。シンプルなお葬式(株式会社みんれび)さんて、一応、葬儀屋さんの紹介をしている葬儀関連業者ですよね?まさか、葬儀の儀式なんて考えた事が無い、知らないって訳はないですよね?

これって、どうも、安っぽい葬儀屋のプランそのもので、まず値段で釣っておいて、いざ葬儀をするとなると肝心な、必要な葬具が付いていない。確かに焼香や位牌を使用しない葬儀もないとは言えないですが、無宗教であっても通夜、告別式の際には献花なんてしちゃうとお金がかかるので、焼香で対応する事が多いのです。

普通の葬儀屋さんなら、焼香ぐらい「タダ」でさせてくれますよ。1回いくらなんてのは聞いた事がない。そんなところを初めから外しているっていうのは、もう一つ高いプランを選ばせるための意図的なやり方としか思えない。追加料金不要なんて言っておきながら、自然と追加しないと葬儀ができないって、おかしくないですか?

通常の葬儀・葬式は、寺院の僧侶においでいただき通夜と告別式を行います。その際にご近所や仕事関係の方々にご参列いただき、葬儀・葬式に2日で100万円以上をお葬式に費やすことになります。

本当にこのような出費が必要なのでしょうか?

「小さなお葬式」は、まさにこのような声をお客様からお寄せ頂き、その疑問、不安に徹底的にお答えするためスタートした葬祭のサービスです。
残された遺族に故人との最後の時間を持って頂くために、葬儀費用を抑え、総額を提示し、十分な内容の葬儀・葬式を行って頂く葬儀・葬式プランを提案致します。

100万円以上費やす事は不必要な事で、2万円ごまかす追加する事は必要な事なんでしょうかね。葬儀屋がそんな事をやると消費者に不安を抱かせてしまうが、ITビジネス起業家はその手口はありって事ですか?

周りの競合他社があまりにも強固で追いつけないからって、先頭に立ちたいからって、何か迷ってらっしゃるのかとも思って心配しますよ。なんだか、シロウト騙しの手口を多用していた古い葬儀屋のやり方を真似ているのかなと。

どう考えてもおかしい

十分な内容の葬儀告別式のプランを提供しますと言っておきながら、若干、十分で無い葬儀プランを提供するって、どのような考えの元で構成しているのでしょうか。不安を払拭するサービスの提供をすると言いながら、かえって不安を感じるのは私だけでしょうか。

一番安いプランには必要な葬具が初めから付いてなくて、当然、必要だから追加をお願いすると自動的にワンランク料金が上がるのです。それなら、初めから一つのプランで、その金額と内容の充実度で勝負すればいいんじゃないかと思うのです。

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枕飾り一式の道具と自宅飾り一式の道具は、写真で見る限りでは変えています。枕飾りは通常の白木の前卓。自宅飾り一式は二段式のものです。

が、しかし、通常はこの二段の自宅飾りはどこの葬儀社でも別売りか、高額な葬儀の場合には付いているもので、仮に購入しなくても枕飾り一式の道具で代用できる代物です。

私が葬儀を始めた頃は、ほとんどが前卓を使用した後飾りが主流でした。平成に入った頃から、ちょっと豪華な感じの自宅飾り道具が出てきた訳で、それまでは仏壇の前に小さな卓を置いてやっていたものです。

この商品を違う風に見せて、コースを変更させるやり方は卑怯ではないかと思うのです。未だにこのようなやり方を、先進技術を駆使してビジネスを展開する会社がやっていて問題ないのかなぁ。バカな葬儀屋の社長でも、最近はこんなやり方しませんけど、改めてびっくりしました。

文化を売りにして、もう少しレベルの高いとこ目指しましょうよ

これに比べて、小さなお葬式を展開する株式会社ユニクエスト・オンラインのプランは49.3万円(税別)。イオンの葬儀で49.8万円(税別)なので、それなりに商品構成は考えてあり、このような現象は起きません。だって、このネットの紹介葬儀はそれなりに高いですもん。

安く感じますけど、安くはないですよ。手数料で30%〜50%持っていくんですから、それをなくせば葬儀は安くなりますけどね。ここは、葬儀屋さんが彼らより先にしなければいけなかったのですが、ボーッとしているから主導権を握られとる訳です。

みんれびさんは、Amazonで提供しているお寺さん便で話題を作り、注目を集めるという手法を取りました。最大のライバル、小さなお葬式を展開する株式会社ユニクエスト・オンラインを超えたい願望が強いのかもしれませんが、そのためなら手段を選ばない方法は絶対に文化を生まないし、後世に残る仕事じゃないと思うのです。

やっちゃましたね、みんれびさん

お寺さんを紹介するのは必然的に生まれてはきましたが、その紹介サイトを訪れた方がその情報を共有する程度で静かに進んでいたのです。が、そこへ花火を打ち上げちゃった。宣伝のために利用しちゃった。

案の定、全仏も反論してマスコミのネタになって終わり。芸能界のゴシップでもないんだし、宗教儀礼や葬送儀礼の文化をぶっ飛ばしてでも自社の宣伝のために利用する。これって、やっちゃいけないやり方じゃなかったのかな。あなた方の商材を軽薄なものにする行動になりませんかね。

文化を軽薄にすると、その存在価値すら否定する事に繋がりませんか。価値があるからこそお金を出す訳で、価値が無くなればお金を出す必要は無くなるのですよ。そういう路線を打ち上げちゃうと、「お寺さんもテキトーでいいんだ。じゃ、葬儀もいい加減でいいんだ」となりませんか?

行く末は、同じ道を歩むのでしょうか

宗教者を紹介する、葬儀を紹介する、これはどこでもやってますが、注目を集めるためとか、他社に打ち勝ち、施行を誘致するために細工をするような手法は、正攻法と言えるのだろうか。どうも、やっている事がチンケな感じがする。

そんな行為が、費用で葬儀を選択するという文化を促進し、これまで日本人が大切にしてきた、生と死についての観念とシンクロする時間を無くしていき、共有する空間をぶっ壊す事に協力しているという事実を考えた事はありますか?

確かに消費者の利便性を向上させることができるのがIT事業なんでしょうが、単なる商材として、金儲けの道具にしてはアカンですよ。このような葬儀というチンケなジャンルを材料にして、「ITビジネス」なんて名乗ってる事を、胸を張って言えるのかな。

利便性と文化を大切にするという、他社とは違う路線を生み出すべきではないかと思うのです。どこもかしこも同じような商品構成、値段で競争していると、そのうちに値段だけの競争になるのは、あなた方が商材にしている葬儀業界を見ていて思いませんか?

お若いのに、夢はどこにあるのですか?

以前にも書きましたが、IT業界の中で成功を収めようと思えど、今からビル・ゲイツにもなれないし、スティーブ・ジョブズもムリ。だいたい根本の思想が違うと思うのです。事業に夢がない。Windowsも作れないし、Appleコンピューターを愛する人々を生み出す事もできない。

そんな時、世間を見渡したら商材になる葬儀というモノが転がっていた。業界を見渡しても、ITって感じではない。アフリエイトも頭打ちだし、そうだ!これをクリックさせれば儲かるじゃん。なんて、ゲスな私が考えるようなスタートではないでしょうが、葬儀の文化を崩す行為は、そのような思想と同じだという事をお伝えしたいですね。

その象徴とまでは言いませんが、家族葬のコースの中にトラップを仕掛けるような手法は、とある都知事のやっているような、ケチくさい手法と同じように感じてしまいますねん。簡単に言うと、「言ってる事とやってる事がちゃいますやん」って思っちゃいますよって事です。

厳しい第三者の目も無いし、さて、どうしたもんだろう。消費者がサイトのプランを見て、この違いに気づくのはよほど葬儀が好きな方ぐらいでしょう。身内に死者が出て、葬儀を考えないといけない場で、ここまでの違いを理解できるかな。

結局、葬儀をお願いして、当初思っていた金額より数万円上がったけど、他社の家族葬プランと比べてもまだ安いから仕方がないか。なんてところで妥協させる事に繋がります。そのやり方、う〜ん、マニアックですね。古き良き時代の葬儀屋さんを思い出します。

このようなテーマで記事を書き、社名が出ることによって宣伝にもなっちゃうのかな。すると、私も乗せられているのか… やりまんなぁ、みんれびさん。

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