お布施は、お礼なのか?

世に言うお布施とはどのような感覚で捉えられているのか。大方の人は、葬儀で初めて経験することが多く、本来は、発心から自発的に行うもの落とされてはいますが、実際はそうでもないところもあるのが不思議なところです。

宗教者へのお礼について考えてみる

お布施の目安とか、表書きの書き方、いつ渡すのか?などは、他で一生懸命書いてくださっている方がいますので、そちらを参考になさって下さい。

お布施の考え方として、「お礼」という感覚で捉えている方もいらっしゃると思いますが、この考え方は基本的に間違ってます。大きなジャンルで、日常的に使う言葉としてはあながち間違ってもいないのですが、お布施の考えの根底には施しに対する感謝の意味があります。

お布施という言葉自体も、お寺様や教団などに対して何かをすると言う意味ではなく、お互いの地位や立場を超えて、教え(法)であっても、食料であっても、土地や財産であっても、労働であっても惜しまずに与え、施す事がその意味になりますので、お寺様に限ったものではなく、衆生の私たちにもできる事であります。

感謝の気持ちを形に

布施とは、法施、即ち仏教における法、いわゆるお釈迦様の教えやお言葉を、あまねく伝え聞かしていただく方、またその言動から教えていただく事への、その感謝の気持ちを施す言葉の意味が、現在では、大まかにお寺様に対するお布施(財施)との言葉で捉えられています。

ところが、核家族が進み、村・町のお寺を中心とした行事も薄れていく。こういった現状では、お葬式の際にしかお寺様と接する機会がなく、普段から宗教とその価値観と共に生きる、生活する指針とする方は少なくなりました。

昨今まで、また地域によれば、現在でも檀家がその菩提寺を支える衆生であり、お寺の生活、行動に関する経費、寺院を維持管理するための費用にしても負担を受けていく事になります。ところが都心部などでは、そういった感覚もなく、実際にお寺を支える檀家も少なく寺の収入源は主にお葬式だけに頼る事になってきます。

すると施す側、施される側共に、教えや存在に対する感謝の気持ちとの感覚ではなく、していただいた儀式・法事に対するお礼となり、やがて料金との感覚が強くなります。

気持ちは計れない

お寺様は「いや、お布施はお気持ちですから」とは言いつつも、ある程度の金額を求めているのも事実ですし、葬儀社へ積極的に営業をかけて葬儀の読経オーダーを依頼し、その見返りとして謝礼をバックする。そんな事を見ていると、これはお布施ではなく「料金」ですよね。

枕経から始まって、還骨経まで2〜3日の間に行われる宗教儀礼に対して、どの読経がいくらとくると、これらはお布施の目安とするひとつの考え方かもしれませんが、捉え方によっては「料金明細項目」であり、その一部を省くと金額が下がる場合、やはり明細になりますね。

葬儀社も、そのような僧侶を利用して商品化し、販売しています。結果、益々、宗教離れが加速し、それにより、お葬式→不要・お寺様→不要・そこに、お布施システムを崩したくない宗教側の思惑が絡まり、業界の発信するコメントは世間の関心を失っていきます。

葬儀における、宗教者と葬儀社のあり方

本来は、お互いに葬送儀礼を簡素化する事を良しとしない立場ですし、大事にしましょうねという、その根拠を葬儀料金やお布施という金額に左右されるものではなく伝えるべきです。

宗教が存在する意義を、きれいごとではない言葉を、もっと社会に対してメッセージを発信しないとダメですし、お寺さんの言動でアピールするべきだと思います。簡単に言えば、我々衆人と同じようにプラプラと飲み歩いていてはいかんのですよ(笑)

その活動の一環として法話会などを開いてらっしゃいますが、広く門扉を開いているとは残念ながら感じませんし、関心を持たないイベントになってます。寺を維持するために経済活動も大切だとは思いますが、まずその存在が受け入れられなかったら始まらないと感じます。

お葬式とはなんぞやとの意味もわからぬままに、あっという間に終わってしまう読経や儀礼作法。また、意味の通じない法話をするだけで(まだ、話すだけましですが)死に対する意味、生きる事の意義を伝えていると思っているお寺さん。

そんな形式だけではなく、その方の人間性やこれまでの生きざまが存在感として現れないと、誰も関心は持ってくれません。オーラ(後光)がないと人は引き込まれないですし、話を聞きたいとも思いません。

葬儀社も、顧客確保のために葬儀に関する様々なイベントを行いますが、せっかく「死」について関心を持った方がその瞬間集まっているんですから、商売っ気のない宗教者と協力して、もっと強く伝えないといけないメッセージがあると思うのですが…

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お葬式の流れに沿ってポイントを説明する記事ガイドです
お葬式の費用を構成する項目別に、葬儀社側の思惑と皆さんが置かれる状況を説明するため「葬儀アドバイス」としてカテゴリーにまとめたものを再編しました。

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