『これから喪主になる可能性がある方へ』松竹梅の法則に乗せられないための対処法を伝授しましょう

松竹梅のかまぼこ
松竹梅のかまぼこ

まぁ、今どき松竹梅なんて名称で商品構成をしているところなんて、高級なウナギ屋さんぐらいですけど、葬儀屋さんのやり方としては実質的に上中下と設定されているモノって多いんです。そんなやり方に注意が必要なので対処法をひとつ。

上・中・下とありますが、いかがなさいますか

え〜っと、5万円と7万円と10万円のお棺がありますが、いかがなさいますか。と言われて、多くの方はわからないからと「真ん中」を選ぶ傾向が強いのです。これを利用して、さも売りつけてませんよ的な雰囲気を醸しながら売上を狙ってくる葬儀担当者って結構います。

もちろん、三種類の商品は明確な違いを打ち出したものを選択して出します。例えば、棺なら一番安いものは合板にプリントで、中間のものは布張りで色目も鮮やか、で一番高いのは金蘭に彩られた高価そうな雰囲気のものであるとかです。

祭壇でも、梅はいかにも寂しそうで貧弱な感じのもの。竹は少し花で彩られて、若干の寂しさは感じるけど十分かなってところ。で、松は値段以上に豪華に感じて、最後の親孝行としては、できるならやってあげたい感じが満載の祭壇になっている。

松竹梅の順序は決まっていません。梅が高級な設定もあります

祭壇の場合、30・50・70万円でなくとも、30・40・50万円でもいいんです。要は、真ん中を選択させる手法ですから、違和感を感じさせない事に気をつけているだけです。このやり方って、もっと高価な祭壇になっても変わりません。

選択を迫られた側としては、一番下はちょっと申し訳ない感じがするし、一番上は高い(一番下も同じように感じているけど)し、無難なところで真ん中にしておこうか。なんて方は多いのです。特に判断する時間的な余裕がない場合と、異質な空間に身を置く時には顕著です。

商品に対する情報はない。葬儀屋さんが言っている言葉は理解できていない。でも、何かを決めていかないと物事が先に進まないと言う状況では、中間を選択しておく事で無難に乗り切ろうとする心理が働きます。

ほ〜、自分を持っていらっしゃいますな

逆に、葬儀社からの提案にきっぱりと「一番安いのでいいです!」と言い切れる方は、しっかり状況が見えているのか、背に腹を代えれない事情をお持ちの方なのか、自分の考えをしっかりとお持ちなのかとも思えます。

ところが、これにも二重三重の罠があって、その提示に至るまでに「この人はどんな感じで物事を判断するのだろうか」というジャブをかなり打っています。投げかけてみて何を返してくるのか、どんなスピードなのか、ストレートに返してくるのか、変化させてくるのか、十分に見定めています。

この人に売りたい(売れる可能性が高い)商品が10万円で、優柔不断な方の場合だと真ん中に設定しておけば、最低限の目標値を確保しながらも、売り抜ける可能性も高いし、万一、最上位を選択してくれれば儲けものという構成を考えます。

きっぱりと自分の意見を言い、否定的に言葉を返してくるような方を相手にする場合、初めから最低目標の商品を一番下のところに設定します。だって、何を提示しても「これでいいです」と即決されるんですから、ババ抜きのババをそこに設定しておけば、狙い通り勝手に引いてくれるんです。

敵もなかなかやりよるわい

現在は情報もかなり開示されていますし、見積り時にパソコンを持ち出して「これ!このプランでやって」となると、担当者もやりにくいのです。しかし、そこは強者です。その決まった内容のものをいかに引き上げるか、ここに燃える奴も実際には存在しています。

このような場合、どのように底上げをするのか。プランやセットに含まれていない商品をやたら必要な物感で説明したり、会社側としてもオプション商品単価を上げたり、セットで構成されていた商品を細かく分散して販売したりと、あの手この手です。そして、最近では金額を取れるエンバーミングの受注に燃えている葬儀屋も多いのです。

関西の気風では、エンバーミングに対しての抵抗感も多く、遺体の損傷が激しいとか、よほどの事情がない限り、そこまでお金を出してまでしません。また施設も充実していないので目新しく感じてしまうなどで馴染みがない。

ところが関東周辺ではかなり積極的に受注に励んでいます。湯灌の倍以上の売上になるだけに躍起になっていて、午後からの火葬で、全く必要性がないのに無理やり受注してクレームになったり、施術内容を説明しないまま同意書にサインをさせ、控えなんて渡さないので遺族はその内容を理解せず、最終的に遺体を傷つけられたと訴訟にまで発展したりと賑やかなのです。

葬儀の原点

シンプルに言いますと、葬儀でどうしても必要なものは仏式の場合、まずご本尊がありきで、祭壇としてはローソクと線香と少々のお花です。遺体を火葬場(墓地)まで搬送するために棺が必要であり、寝台車や霊柩車が必要なのです。そして、火葬場までの往復のためにバスが必要なだけです。

人が集まり、供養として飲食をするだけで、その原資は喪主や遺族も含めた香典です。喪主は香典を出さないので身銭を切るという事です。その香典に対しての香典返しや、ご足労いただいた事への気持ちとしての粗供養です。これらを喪主も含めた香典で賄うのが目安なのです。

その他の項目は、そこを利用するから発生する会館使用料等の問題で、プランや会員証についているなら費用は無しです。ここまで絞った上で、後は必要なのか否かという事です。それをみなさんの許せる予算と照らし合わせて、取捨選択を協議する時間が必要という事です。そして香典以外で必要となる品目の費用が、施主・喪主が負担する部分です。

このような環境の中、例えばエンバーミングは必要か否かと選択しなければいけない場合などは、二つに一つの選択ですから、よほどの必要性が無い限り基本的には不要です。だって、本当に必要な商品なら最初からプランに組み込むでしょう。棺が要りますか?要りませんか?なんて聞く葬儀屋はまずいないですから。

もうひとつ、松竹梅と来た時には担当者が持っている商品のリストをきちんと見せてもらうべきです。会社としてオフィシャルに使用しているものなのかを見極める事です。個人で勝手に作成している場合、相手によって特上の松竹梅、上の松竹梅、並みの松竹梅とカードを変えて出してくるなんて平気でしますから。

対処方法、まず相手の情報をさらけ出してもらう事

まず、余裕を持った火葬場の日時を決定し、お寺様に枕経に来ていただけるなら手配してください。そして、一段落したら見積りに入ってもらいましょう。説明を十分に聞いて、プランや会員証内容の証となるパンフレットやカタログ、互助会の場合は約款を必ず請求し受け取りましょう。また、オプションの説明があれば金額や内容を確認してください。

で、ですね。最終的な総額が提示された後、「見積書に署名・押印は絶対にせず、控えを受け取って」、遺体の安置場所が自宅なら担当者に一旦下がってもらって、翌日の再訪をお願いして下さい。葬儀会館へ安置した場合は、遺体のそばにいてもらう人を決めて、葬儀内容の決定ができる方は自宅に戻りましょう。そして、一旦、体を休めて下さい。

担当者に帰ってもらう前、自分たちが帰る前にプランや会員証についてのパンフレット・カタログ・料理のカタログ・約款などは必ず受け取って下さい。それらが手持ちに無い。なんて言って渡さないとか、本当に持ち合わせてない葬儀屋なんて、親切心のかけらも持ち合わせていません。無いなら会社に戻って持ってくればいいだけです。例え夜中でも。それが担当者の持ち合わせる「喪家を思いやる気持ち」だと、私は思っています。

作成した見積書の控えを渡さない業者も超マレに聞きますが、そんな業者ならそこで葬儀を依頼しない方がマシです。見積書一つ渡したところで何も変わらないですから、よほど具合の悪い事(嘘や騙し)でも書いてあるんでしょう。

相手の情報を分析します、ただし気持ちは焦らない事です

確かに大切な方は目の前に静かに横たわっています。亡くなった事は事実です。そして多くの方は慌てて各方面に連絡をしてしまいます。亡くなったという事実を伝えるのです。仕事の休みの都合をつけるため、お世話になった方へ知らせるため、でも、ちょっと待って欲しいのです。

まだ生きていると思えばそんな行動はしません。臨終前に慌てて駆けつける事はあっても、生きている間にそんな慌てた行動はしません。なので、意識だけは慌てないでいただきたいのです。慌てたところで大切な方が蘇るわけでもないのです。辛い気持ちはわかりますが、「今さら焦る必要は全くないという事」。考え方次第で自分の行動も変わります。

で、落ち着いたら、まず皆さんがどのような葬儀を行いたいのかを十分に話し合って下さい。葬儀の内容はもちろんの事、費用面での負担は無理が無いかどうかも含めてです。そして、見積書に記述された内容と、葬儀プランや会員証内容と相違が無いかどうかを確認していただきたいのです。

一通り書かれた商品が、プランや会員証などに含まれるものがあるなら、オプションは省いて十分です。いかにも必要だって感じを受けたスタッフ人員や司会者なども、葬儀社の会館の都合で必要なだけで、本来は、村総出でやってきたところなので疑問に思えば質問項目としてメモしておくべきです。(必要性と人数の問題。費用がかかりますから)

これ、かなり面倒な作業です。専門用語なども並んでいますし、その内容もわかりにくい。でも、パンフレットや約款などに表記されている「込み」や「セットに含む」なんてワードを頼りにチェックすればできます。これ以外に出てくる商品名が「オプション」または、「別注品目」となります。

お金をかける代わりに時間をかけましょう

このブログで再々申し上げておりますが、とにかく時間的な余裕を持つべきです。臨終までに幾度となく病院へ出向き、お世話に従事し、いざとなって夜中に呼び出され、それまでの寝不足に加えて精神的にも不安定な時に真っ当な判断ができる方は少ないのです。なので私は仮通夜として1日伸ばす事をおすすめしています。

仕事の都合が、遠方から来る親戚にも迷惑がかかる、会社を休めない、色々とご事情があるのはわかります。それらを一気に解決するには惜しげも無く費用をかければ済むのですが、そうはいかないのが私も含めての事情ですので、お金の代わりに時間をかけるべきだと思うのです。

費用をかけたい方はかければいいのですが、それにしても無駄にかける必要もない。その金額が内容に値するかどうかも大事なところです。そして、そうでない方は本当に必要なものを見失わないように時間が必要なのです。闇雲に何でもかんでも、「要らない、要らない」では今のご時世、葬儀会館で葬儀をできないのも現実です。

そして、世間の葬儀業界に対する批判を迂闊に信じて判断材料にしてはいけません。その批判している葬儀紹介業者・評論家・コンサルタント・カウンセラー・講師など、そのどれもが批判先から避難して駆け込んでくる皆さんを、多きな口を開けて待っているだけの単なる批判商法だからです。

現在において、何よりも一番の問題は、自分や自分の家族は死ぬという事を考えない風潮なんです。葬儀を手伝う事もなくなり、仏壇なんて家にない時代ですから身近に手を合わす機会も失い、より一層死ぬことについて無知になっていくのです。

葬儀は手間と時間のかかる儀式であり、誰かが行わないとできない祀り事なので、その避難先にと安易に葬儀の値段だけに求めるのは、大きな間違いだという事に気づいていただきたいと願っております。人が死ぬことの意義を考えない、無知な方ほど葬儀屋さんの松竹梅に簡単に乗せられますのでご注意ください。

シェアする

トップへ戻る