搬送業者が決まっている病院で、亡くなった時に気を付けていただきたい事

病室の写真
病室の写真

病院で亡くなった時、それまでの看病疲れや、急な呼び出しのために遺族の疲労感は半端ない状態です。そんな時には、なかなか正確な判断がしにくい。そこを狙っている葬儀屋も確実に存在している事も事実。

病院側の都合

国公立の病院や大学病院では、遺体搬送業務を行う業者を入札で決めているケースがあります。メリットは、施設破損が起きた場合に責任の特定がしやすい・病院側の負担軽減・入札資金の経費化が主ですが、一番は、業者と病院職員の不正な癒着を防ぐ狙いでしょうね。

過去には指定業者の権利を争奪するために、現金爆弾や接待攻勢を仕掛けてました。事務局長や看護婦長への接待はもちろんの事、ナース詰所に花やストキングなどを届けてましたし、病院経営者が登場の場合では数千万円の権利が飛び交った時代もありました。

こんな内情や時代背景を、国公立や大学の病院関係者が知らない訳が無い。なので透明性を高めるためには入札しかないのでしょう。遺体に値段をつけているように感じて気分の悪い話ですが、どこにでもお行儀の悪い人はいるので仕方がないかも知れません。

落札搬送業者側の狙い

方や落札搬送業者の狙いは、「お仕事ちょうだい!」ってとこです。昔ほどギラギラはしてませんが、あわよくばって狙いがあるからお金を払ってもその搬送権利を取りに行くのです。搬送から施行に繋がればお金が発生するシステムだと、担当者も必死になりますよね。

最初に話せる権利は確かに有利だとは思いますが、大抵の場合は葬儀社を決めていて、寝台車を手配しているケースがほとんどなので、それほど施行に繋がるわけでもない。じゃ何がメリットなのか。それは、あわよくばの施行誘致と病院関係者の葬儀を狙っているのです。

落札業者は日頃から接している訳ですし、コミュニケーションの取れている病院職員への特別価格やプランを提供していますので、施行につながりやすい側面もあります。また、病院などで行われる慰霊祭などもお声がかかりやすい。そうして信頼関係を築いていくのです。

いくら入札で生まれた関係とはいえ、せっかくの繋がりを活かさない手はない。日参を欠かさず記念日などを調べ上げて、社会通念上、常識的な範囲での付け届けは存在します。線引きをしていても、脇の甘い病院関係者も確実に存在していますので、それは見逃さない。

では、あわよくばの施行ってどうやて取るの

入札や過去からの付き合いで専属の葬儀社がある場合、まず霊安室や病室へ白い服を着た担当者がおもむろにがやってきます。「お迎えにあがりました」なんて言われると、よく分からないままにお願いしてしまう事が、非常に稀にですがあるのです。

自分は葬儀屋さんに電話を入れてないけど、誰かが電話してくれたんだろう。こんな事をその場にいる皆さんがそれぞれ思います。でも誰も電話なんてしていない。そうですよね、業者はそこの勘違いを狙っています。

「会館でよろしいですか?」と一言。初めてのことで要領を分からない遺族たちは会館という言葉で「自分たちのイメージしている会館」と思ってしまいます。

「あの~ ◯◯にある葬儀会館ですよね」なんて聞いても、
「はぃ… みなさんお揃いですか」と話をそらす。

で、「お荷物は?」、「移動のお車はありますか?」など、矢つぎ早に質問を投げかけて先ほどの質問をウヤムヤにしちゃいます。病院の人を待たせてはいけない。遺族にはそんな心理もありますから余計に焦るのです。そこをあくどい病院専属の葬儀業者は心得てます。

連れて行った先は

例えば互助会などに加入している会員の場合で考えてみましょう。

病院からご自宅ではなく、「葬儀会館」に搬送してほしいと依頼した場合、当然、遺族は自分が会員になっている互助会の霊安室に安置されるものと思って、寝台車の後を付いていきます。すると会館は会館でも、思っていた互助会の会館ではない。

大抵の方は葬儀社の看板なんて見ている余裕がない。寝台車とはぐれ無いように必死にテールランプを見つめています。なので、霊安室へ安置してもまだ気付かない。また、寝台車に同乗して葬儀式場へ向かう場合でも、大抵は到着するまで全くわからない。

業者にすれば霊安室に安置してしまえば勝ちです。

「私のところは互助会に入っているので、そちらでお葬式をお願いしようと思ってるのですが、こちらは互助会さんと違いますよね…」

「あっ… そうなんですか…」と白々しい事を言います。

「申し訳ありません。では今から移動しましょうか?」とその後に、

「せっかくご安置されて故人様もゆっくりなさっているのに、かわいそうですねぇ…」
な~んてつぶやきます(あんたが連れてきたんでしょうが…)

葬儀屋にも、遺族側にも色々な人はいますので

「私のところでも互助会さんの会員証を使えますよ。お葬式の料金から会員の掛け金分は差し引きしますので」と言われたら、だいたい子供さんあたりが「もういいやん。ここでお葬式させてもらったら。今からまた動かすのは可哀想やん」なんて言って協力者になるのです。

そうなると、事前に他社で予約や見積りをしていたとか言っても無駄です。最初は騙したように思った担当者がうっかり勘違いで搬送先を間違えた。で、その後の対応がすごく親切で、最終的に「ここで良かった」との評価を狙って慎重に丁寧に担当しますよ、こんな時は特に!

今はさすがにないと思いますが、手練れな担当者に当たれば、どうにでもされてしまう世界なので皆さんもお気をつけください。似たような事は、葬儀の受注から施行までの販売商品のやり取りでも、遺族の心理状態を探りながらやっていますから。

そして不要なトラブルを避けるためにも、寝台搬送に迎えにきたという業者の会社名を確認するのは基本です。名前を名乗らないような業者は、いくら親切そうに見えても本性はオオカミと同じですから。

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