プリザーブドフラワー祭壇レンタル詐欺、なんてならないように…

ガーベラとバラの花束
ガーベラとバラの花束

花を使って悪巧みする奴は葬儀業界にもいますよ

2016年1月21日の朝日新聞デジタルより

押し花やプリザーブドフラワーを貸し出す事業のパートナーになれば配当金が受け取れる、と偽って主婦らから数千万円をだまし取ったとして、警視庁は、押し花制作会社「フラワーライフ」(東京都渋谷区)の社長村田多恵子容疑者=新宿区西新宿4丁目=ら2人を詐欺容疑で逮捕した。捜査関係者への取材でわかった。

今回、逮捕されたのは、押し花やプリザーブドフラワーの作り方を教える講師で、押し花を額などに入れたアート作品を、企業にレンタルする事業への出資を持ちかけ、得られた利益を配当すると偽り、主婦らから事業権利の購入名目で約60億円ほどをだまし取ったとみられている詐欺容疑らしいのですが、よく聞くような事件でも相変わらず騙される事があるんですね。

絵画レンタルだったり、観葉植物だったり、金融商品だったり、人は利回りがいいと聞くとそんな簡単に詐欺にあうものなんですね。オレオレ詐欺は騙し方や、騙す相手が違うのでこの事件とちょっと違うのですが、人を騙そうと詐欺を行う側の人間としての考えは同じですね。

このプリザーブドフラワーですが、特殊な専用の液体を使って脱水・脱色をしてから、好きな色に着色します。お花の立体感はそのままに、生花のようなみずみずしさを長く楽しむことができるものなのですが、最近これを用いた花祭壇を安価で提供している葬儀社がチラホラ出てきています。

以前は、アートフラワー祭壇との名称で「造花祭壇」を堂々とリリースしている業者もいましたので、説明をせずプリザーブドフラワーを生花祭壇と言っていれば、ある意味、詐欺ですよね。

アートフラワー祭壇って、造花やんけ
ここまできたか! って感じです 最近、「アートフラワー祭壇」なる名称で家族葬を行う業者があります。金額は、一式含めて40万円とか、50...

今回、逮捕されたのは押し花教師で、葬儀業界には全く関係のない人間であり、そのプリザーブドフラワーで祭壇を作っている訳ではないのですが、こういった事件が起きると各方面に取材に行きますから「葬儀業界でも詐欺。プリザーブドフラワーで生花祭壇と偽る」なんて露呈するかもしれません。

ドライアイスでも原価の安いの使っていますよ

ドライアイスも「エコドライ」と言って、保冷剤を用いたものを使用していますので、何度も再利用が可能な商品なのですが、これまでのドライアイス料金と同じ単価で販売されています。現在の火葬場の能力から言えば、そのまま火葬したところで燃え尽きてしまうと思うのですが、再利用のため「火葬場からの指示で外さないといけませんので」とか言って、出棺の前に取り除きます。

毎回仕入れて、在庫として置いておかないといけないドライアイスは、時間とともに昇華していくのでどんどんとコストがかかっていくのですが、エコドライは冷凍庫に入れておくだけで目減りしない。ドライアイスと比べてはるかに原価が低いにもかかわらず、「ドライ」と名前が付く事で販売価格はそのままです。

再利用を前提とした商品なのですが、万一、感染症に侵された方の遺体に使用した場合、その際の消毒作業などにもガイドラインもなく、法的な規制もない。

直接、遺体に触れる商品なので、本来はそこを考えないといけないものなのですが、レンタル祭壇と同じような感覚で安易に考える葬儀社がいる限り、何も知らない消費者は業者の無知と利益のために、安全すら犠牲にされる結果にもなりかねません。

枯れない生花が理想と思っているかも

今回のプリザーブドフラワーにおいても、花祭壇のベース部分に使用されたら生の花なのか
プリザーブドフラワーなのかは素人目に見ても絶対にわかりません。「そんなんでもいいよ。安いなら」とお考えの方にはいいかもしれませんが、これまでの売価と同じ請求をしながら、仕入れ原価を下げるために「騙されて」使用された日にはたまりませんよね。

古くから互助会ではお別れの時に花を切らない問題がありました。「当社の供花はレンタルです」と堂々と発言していましたので、微妙な、説得力のない説明と思いましたが、これもレンタルのくせに同料金です。

最近では問題になったので供花を切るようにはなりましたが、それでも古い花を処理したい生花部は「お別れ用の切り花」を用意して、できるだけ「切ってますよ」の雰囲気を出しながら、極力供花を残す作業を、皆さんが悲しみの中でお別れをしている隅っこでやっています。

そんな葬儀社、生花業者がいるのに、このプリザーブドフラワーに目をつけない訳がない。LEDライトが出たときでも、「花が長く持つLEDライトに入れ替える」なんて事をやっていたぐらいですから利益が出るものならなんでも手を出します。

軽薄な葬具用品開発

プリザーブドフラワーは花を長く生かす技術ですが、葬送儀礼の意味での「花を供える」その姿に生死の無情さ、命の尊厳を学ぶという事は端折ってしまう事にもなりますよね。安価で豪華な花祭壇ができるのはいい事でしょうが、私としては、費用対効果を求めるためと言っても否定します。

エコドライもそうですが、昔から葬儀関連業者はろくな物を開発しない。そんな発想しかない。使えないような物ばかり作っては葬儀社に売り込んでくるのです。なぜなら、今より儲かると思うと葬儀屋は買ってくれるからです。

古くは蚊取り線香の代わりに使えると言って、除虫菊の成分だけを缶に詰め込んだ商品や、最近ではLEDが出ればすぐに遺影写真を飾る葬具の写真台や位牌台などに取り入れたり、挙句は遺影写真の画像を焼香する場所に浮かび上がらせるなんて事をやってきます。

軽薄な考えで時流を取り込もうとする彼らが、このプリザーブドフラワーを祭壇に用いない
訳がない。チャイナコフィンを輸入していた時代から、今やチャイナビジネスとなって中国人が日本に法人を設立し、棺を日本の葬儀社に卸す時代ですよ。日本の文化なんて、これっぽっちも関心のない利益追求集団が儲かると見れば何でも手を出してきます。

利益の追求のためなら葬儀の意味が変わってもいいと思う業界

お行儀の悪い人が多いのが葬儀業界です。葬祭業開業に関する法的規制が全くないのがこの
業界です。一部の葬儀担当者のモラルによって、かろうじて維持している業界のサービスレベルと施行品質。そして、思いやりの気持ち。それらを簡単にぶち破る経営者の欲望によって
生まれる商品が普及しないように願っています。

皆さんも葬儀に参列する機会があって、祭壇を近くで見る機会があればよく見てください。
一度、脱水して着色する技術ですから、不自然な色合いならまずおかしいのです。そして、花祭壇や供花は二日間式場に置いているので、通夜はともかく、翌日の朝には水を差してやらないと枯れていきますから、その行為をしない。また花器に水が入っていないなどの場合はまずプリザーブドフラワーです。

事前に使用するという説明を受けていない場合、指摘してください。生花の値段を支払っているのですからおかしいじゃないかと…

あくまでも、ブリザードフラワーは生花を元に人工的な加工を施し、造り出された花なので、 生花をお供えするという葬送儀礼上の行為においては、 ”生きている花” ではなく、ある意味では “造花” と言える商品かもしれませんので…

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コメント

  1. けんけん より:

    プリザブードフラワーは造花ではありませんよ。
    造花は繊維などから出来ている文字通り造り物の花です。
    プリザブードは生花を加工しているので、本物の花から作られていることは間違いではありません。
    ある意味本物の花とも言えると思います。
    生物かどうかというと別ですが。

    それにプリザブードフラワーは、生花よりも断然高級品です。
    長持ちするので使い回しは可能ですが、そのサイクルによって生花と、どちらがコストカットになるかは一概に言えません。
    繊細な花なので、扱い方によっては直ぐに痛みます。

    • 三日坊主 より:

      コメントありがとうございます。また、小生の拙いブログを読んでいただきありがとうございます。

      ご指摘の記事を見直したところ、

      ”事前に使用するという説明を受けていない場合、指摘してください。
      生花の値段を支払っているのですからおかしいじゃないかと…
      あくまでもプリザーブドフラワーは造花ですので。”

      とありまして、表現が間違っていました。

      おっしゃる通り、プリザーブドフラワーは造花ではなく、生花を加工したものですから
      生花と表現していいのかわかりませんが、間違いなく始まりは生花です。
      シルクなどでできた造花ではありません。

      ”造花ですので”との言葉でお伝えしたかったのは、生きてはいない花だから造花、造り出した花という
      意味を込めて浮かんだ言葉だったので、その意味を正確に表現するためには

      「あくまでもプリザーブドフラワーは造花ですので。」ではなく、

      「あくまでも、ブリザードフラワーは生花を元に人工的な加工を施し、
      造り出された花なので、 生花をお供えするという葬送儀礼上の行為に
      おいては、 ”生きている花” ではなく、ある意味では “造花” と
      言える商品かもしれませんので…」と、表現するべきでした。

      現在の葬儀業界で葬儀社、また葬儀関連業者に対して一番に危惧するのは、
      葬送儀礼を守っていくにはコストがかかる。
      だからと言って、昨今の葬儀単価の下落によって利益を得るために葬送儀礼を
      根底に持たない商品の開発ってどうなんだろうかと常に思うところです。

      こういった生花祭壇のバリエーションが増えるのは当たり前なんですが、
      「そこじゃないだろう工夫するところは」というのが業界には多いので、だんだん
      路線が変わっていくところでしょうか。葬儀が葬儀で無くなることを良しと
      しているとでも申し上げましょうか。

      そういった意味では直葬も同じだと思っています。
      火葬のみ(直葬)を選択される、選択せざるをえない。そういったご事情を
      お持ちの方もいらっしゃいますので、その行為自体を否定するつもりはないのですが、
      葬儀社が自社の利益を得るために、わざとそれらを外してしまえるその価値観がどうかと、
      いつも思ってしまいます。

      付ける=高い。安い=外すとの商行為においては当たり前かもしれませんが、
      そこじゃないようにいつも思うのです。

      そんな老婆心での記事ばかりで申し訳けありません。

      今後は、皆さんに誤解がないよう、正しい意味をきちんとお伝えできるよう精進してまいります。
      また、何か気になる点がありましたらご指摘いただければ幸いです。

      なお、ご指摘のところは訂正しておりますので、お礼、ご報告まで。

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