おやっさんの葬式スタイル

黒色の数珠
黒色の数珠

印象に残る葬儀屋さん

私が葬儀に携わるようになった頃は、喪家に「奥さん~~。明日は5人来ますんで」と、お昼ごはんの用意をお願いしてました。お葬式の日の分も当たり前のように… さすがに市内のお葬式では言わないんですが、その分はちゃんと「寸志」でカバーしてました。

そんな頃、村の墓が土葬から火葬に移り変わり、その火葬釜の担当を葬儀屋がするようになっての事。ある時、若い頃にヤンチャばかりしていた人が村を飛び出し、歳をとり一人でひっそりと亡くなりました。

村に残る遠縁がお葬式を出すことになり、その方の家へ搬送されました。村では、密葬という事と長い間村から出てるという事で、近隣の手伝いは無し、お参りも故人を知る人以外は無い状況です。遠縁の方も高齢で、決して裕福な状況にない。

お酒1本で

その葬儀を担当したおやっさんは、事情を汲み取り、お供えにあった「日本酒」一本で葬儀と火葬を受けてあげたそうです。

元々、お酒の好きな方で凄く気のいい「おやっさん」でした。もう今は亡くなっていますが、気さくで純朴で、本当にいい方でした。

福祉葬だから、家族葬だから単価が出ない。だから担当するのはイヤだ~~なんて言わず、こんな「粋」を現代のお葬儀担当者の方も、心のどこかに持っていてほしいなと思います。

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