全日仏さん、みんれびさん、お互いに布施行為の実践をしてみませんか

子供の僧侶
子供の僧侶

仏教を支えているのは、檀家に限ったことではない。自らの使命のもと、人知れず仏教の発展と公布に尽力されている方の存在も忘れてはいけない。今回のみんれび問題は、宗門が自らの足元を見直す絶好のチャンス。再認識するために残された時間は少ないぞ!

浄財と利益の還元が必要、その使い道が肝心だと思う

ネット上でお寺さん紹介を利用する人が増えている。みんれびのAmazonお寺さん便あたりが有名だが、この事業をめぐってはニュースでも取り上げられ多くの関心を呼んだ。葬儀紹介事業者は、お寺さんを紹介することによって利益を得るのだが、この利益の一部でも仏教界に還元するという考え方を目指す事はできないのだろうか。

紹介する側、登録する側、共に物議を醸しているのだが、この事業スタイルに、もし、お墨付きを与えることができれば、もう少し違った観点で活かされるのではないかと感じた。彼らの今後の事業発展のためには、利益の還元によって社会貢献を目指すべきであり、その矛先を、宗教界を維持発展させる行動に向ければ、事業理念も活きてくると思う。

多くの葬儀紹介業者は、現状の葬儀を憂い、不透明を透明に、不便を便利することを理念にあげている。自社がお寺さん紹介サービスを販売する以上、その宗教概念については当然理解していると考える。自身の理念を実現できたのならば、経営トップ自ら布施の行為の実戦をするべき時期ではないかと感じます。

それぞれの主張のおさらい

この紹介サービスにおける全日仏側の意見としては、お布施はそのようなものではない。定額でのサービスは、坊主を商品として捉えられるのではないか。と危惧をする。

一方、紹介事業者は、これまでの宗教者のあり方、お布施に対する疑問を解消し、安心して宗教に触れていただけるサービス。そして、葬儀における宗教を排除する立場ではなく、お気軽さを売りにしている点がある。

また、登録を希望するお寺さんに対しては、寺院運営に苦慮する資金面でのお役に立っていると自負する。しかし、宗教界、特に仏教界と事業者とのスタンスは歩み寄るところがない。

事業者の事業理念には、少々、疑念も感じるが、ともあれ既に世に出てしまっている点。少数でも利用者が確実に存在している点。少なからず、宗教者への疑問も存在することは確かでもある。そして、富める寺院と運営に苦慮する寺院の在り方への問題も絡んでくるだけに、解決しにくい問題でもある。

せっかくの機会を活かせない全日仏

これまでにも、「みんれび問題」と称して記事を書いてはきたが、事業者に苦言を呈したところで、意識変革に期待できる部分は少ないと感じている。様々な方からの意見も伺ってきたが、私も含めて多くの方が、その紹介行為の存在について是非を問う意見が多い。けしからん。いや、ありがたサービスだ。など、賛否両論である。

かと言って、具体的な解決案は出てこない。全日仏にしても、今回の「Amazonお寺さん便」問題を受けて協議会を設置し、商品化が進むのは仏教界にも問題があるとして、今後の取り組みや、対応策などを話し合う予定だったが、人選にも手間取り、未だに行動を開始していない。世間ではそれを必要とする方々以外には「終わりつつある話題」になりかけている。

このような対応を見ている限り、時が過ぎれば、何れ忘れ去られるだろうとでも願っているのだろうか。これは日本の仏教の将来を鑑みた時には、せっかくのチャンスを失う事にならないだろうか。批判ではなく、改革を求める行動が、末寺からもっとあるべきだろうし、皆が膝を突き合わせて話し合える機会を失ってしまう。

このような活動にこそ、布施の行為を行うべき

今回、日本と世界の仏教界を結び、ボランティアで研究や交流を行っている方とじっくりとお話をする機会に恵まれ、その現状を伺った時に問題解決のヒントがあると感じたのです。

この方は、仏教を支えるために、個人的にボランティアで活動をされているのですが、宗教界における貴重な会合、研究会の議事録、日々のライフワークを文章に起こさないといけない。だが、この活動だけで忙殺されるのです。ビジネスとして行なっている訳ではないので手弁当。個人では限界があり、他に仏教を愛する方々の協力を得て、初めて活動できる状況です。

仏教界も、このような存在の重要性をもっと認識しなければいけない。仏教界を憂い、宗門のために活動をされる方へなぜ資金的な協力ができないのだろう。仮に、お布施(浄財)の一部でも、広く公募した中から厳選してスポンサーとなる事が不純な行動とは思わない。これこそ布施の行為そのものではないのだろうか。自らが身を挺してぜひ実践するべき行動だと思う。

存在と活動をシェア願います

この活動自体の存在を、仏教界、特に著名な方々はご存知ない方も多いと思うが、せめて宗門に籍を置く方々、すでにご縁のある方々は、活動のサポートのために宗門、事業者それぞれが、布施の実践を行う必要性を世間に訴えかけるべきではないかと感じます。

そして、紹介業者の皆さんも、今後もっと需要を増やし、自社の経営利益を得るための商品として育てていくならば、このような方、このような活動にこそ還元した利益が使われるようにと、商品の根底にある布施の行為を実践し、仏教界と歩み寄るべきです。

そして、仏教界はトップの組織を支えている末寺や、このような活動者のお陰で現在の日本の仏教界が支えられている事を再認識し、報恩の念を持って、自らも布施の行為を実践することで社会的な評価、信用を得ることができると思います。

そして、お金を使った以上、その活動をうまくアピールするべきです。ただし、出すのはお金だけで、口は出さない事が大人のお布施だと思いますので。

宗教にもIT起業家が活躍できる場がある事を、互いに尊重しあいながら認識するのが問題解決の近道ではないだろうかと切に思いますし、現在の僧侶紹介サービスを、双方の理想とする形に進化させる事ができるのではないかと思っております。

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