お布施公開の見性院、みんれびお寺さん便、それらに対する全仏の対応 Part2

石仏群
石仏群

前回の投稿に対してあるご住職よりご意見をいただきました。現実を目の当たりにしているご住職のお気持ちと、問題提起を目的としてこの話題を取り上げた管理人との言葉の中で、宗教者を紹介するという行為、お布施とはなんじゃろかとの意味を再考したいと思います。

もう一度、お布施とお寺さん紹介について問題提起します

先日の記事「お布施公開の見性(けんしょう)院、みんれびお寺さん便、それらに対する全仏の対応」に対して、あるご住職からご意見を頂戴しました。

お布施公開の見性(けんしょう)院、みんれびお寺さん便、それらに対する全仏の対応
檀家制度を廃止して、新たな生き方を模索する曹洞宗 見性(けんしょう)院。住職の意見も一理あると思うが、これらを取り巻く、みんれび、全仏も、同じ穴の狢と感じる。この見性院もそうだが、お布施自体が何十万円もする根拠についての説明が乏しすぎる。

要約しますと、このようなご指摘の内容でした。

  • 多くのお寺は兼業をして生計を立てている
  • 退職金やボーナスをつぎ込んで寺の修復をする現実
  • 逆になっているという現状もあるが、生計を立てるのは仏教を伝えて残すため
  • (三日坊主は)どうしても寺や葬儀の形態を維持するのは既得権にしたい様子かと、そうでもない人も大勢いるというのは知っておいてほしいという事
  • 地方のお寺では、法事のお布施は1〜2万円。3万円も4万円も取っているところなんてほとんどないという現実

そして、「しかし、こういうコラムの内容は歓迎します。あなたがおっしゃるような仏教界の姿もまた真実だからです。」とのご意見も添えられていました。

現実を目の当たりにしているご住職のお気持ちと、問題提起を目的としてこの話題を取り上げた管理人との言葉の中で、宗教者を紹介するという行為、お布施とはなんじゃろかとの意味を、再度、考えてみたいと思い投稿しました。

ご住職に返信した内容

編集してブログに書こうかと思いましたが、意味が変わってしまうかもしれないと思い、恥ずかしながら原文のままの文章をPDFでリンクしています。 

3kabouzu.pdf

宗教、葬儀、文化を取り巻くこの問題ですが、現実的な事と受け止めているのは寺院を運営するのに苦心しているお寺さんだけです。みんれびだけではないですが、このような宗教者を定額で紹介する事業者側は、キレイな言葉を並べてはいます。もし、その言葉通りの理念に間違いがないのなら、宗教者紹介システムで利益を搾取するべきではないと感じています。

紹介業者は40%〜50%を、紹介する僧侶のお布施から手数料として徴収します。一度関わりを持った消費者と継続的に付き合いが続く場合も、お寺さん側は、その都度、報告と利益を納入する義務が生じます。おそらく、利用者側は最初の法事のお布施からは事業者が利益(紹介料)を取っているとは知っていると思いますが、これが継続するとはご存知ないでしょう。

既存のお寺さんとの関係が、少し面倒だと感じ、こういったウェイブ上の紹介サービスを申し込んだら、思いの外、いいお寺さんが来てくれた。親切だし、人柄もいい。今回は、満中陰の法要にサービスを利用したが、こんなお寺さんなら、一周忌も三回忌も、法事の都度来てもらえたらありがたい。

そう思って、お寺さんの直接の連絡先を伺い、何かと相談しながら付き合いが始まる。これは、宗門側にとってありがたい事なのですが、みんれびは、「客を紹介してやったのは、当方だ。その機縁料?の権利は、当方にある。継続する利益を隠してはダメダメ。」なんて、果てしなく搾取を繰り返す。どこまでド厚かましいんじゃと。

お寺さん紹介の実態

葬儀業界の宗教者紹介についての記事を書いていますが、通常、紹介手数料(是非は、記事を見てご判断ください)を取るにしても最初だけです。その後の法事や付き合いに関しては、紹介(一見さん)から檀家に変化していますから、お寺さんの権利。そのようにルールを取り決めています。

お寺さんの紹介料について思う事
お寺さんを紹介してリベートを得る。個人でこっそりやっていたヤツもいたし、会社が堂々と「別収入」と認め、いざ問題が起きると、そのリベートがなければ成り立たない仕組みを強要しながら関わっていない立場ですよなんて言う。なんじゃそらの世界の話です。

もし、おじちゃんが亡くなって、その時に紹介をし手数料が発生したとしても、その後、おばあちゃんが亡くなって、その「当家」の葬儀ならば、再度の紹介扱いではなく檀家として扱いますので、お寺さんは葬儀社へ紹介料を支払う事はありません。「分家」の葬儀なら新たに紹介となり紹介手数料が発生します。

これを、みんれびは果てしなく、地獄の果てまで搾取しようというのですから、えげつないですなぁ。みかじめ料よりきついよこれ。おまんとこは、みんれび組か! 他の紹介業者が同様な対応を行っているかどうかは、そこに所属しているお寺さんからの告発がないので不明ですが、おおよそ、察しがつくと思います。

全仏側の意識と対応

全仏側は、2016年3月4日にアマゾン側に対して販売中止のお願いという文章をアマゾン本社及び、アマゾン日本法人へ送ったきりで終了。その後、全く動きがない。そもそも、各方面から何度も言われていますが、アマゾンに「販売するのやめてくれまへんか」なんて親書を送るのはお門違い。

みんれびに対して抗議するのが筋だし、抗議しても聞き入れないから、販売元に行ったんだろうと思うのですが、最終的には、お布施に対する世間の理解を得るための活動をみんなで行おうぜ!でチャンチャン。

もっと、現実に対して目を向けて、宗門の現状を理解し、将来に向けてどのような取り組みをしなければいけないのかを考えるためには、高いところに座っていないで、衆生の目線まで降りてくる必要があると思うんだけど。高いところに座っている事すら自覚していないんでしょうね。側から見ていたら、そう感じます。

畏敬の念を持つのは有名寺院で、現生利益を求めるからなのか、宗派が違えど参詣には熱心になる。近くにあるお寺さんは、宗派が違えばほとんど関心はない。道すがら、托鉢を行っている修行僧の方を見かけても近寄れないし、法施を行い、経験することも難しい。

しかし、新興宗教に積極的に参加する、心の渇きを持つ若者は、既存の宗教には関心を持たないが積極的に宗教(仏教)に関わっている。信仰の趣旨は、大きく違いがあると思いますし、邪教と同一の視点で比べるんじゃないと叱責されそうですが、そんな宗教をきっかけにして、神仏を肌で感じてはいる。この現実をどう考えるのか。

勝手に色つけたら、普通は怒られるでしょ

普段の生活の中で神さん、仏さんのご縁をいただく機縁が少ない。そんな隙間を狙った事業に、葬儀社も宗教者も皆が乗せられている現実を嘆く事が必要と思うからこそ、古臭い事を言い続けているつもりです。

時代が新たなやり方、文化を生み出すのは理解します。現にこれまで関西では新しい葬儀の形を模索する立場で葬儀を改革してきました。でも、その根底には御本尊であるとか、表樒・祭壇後ろの樒、門提灯、その他の葬儀に必要とされてきたものを生かす努力が必要と感じてきました。基本があるのなら、それには意味があるはずで、存在する意義があると思うからです。

しかし、いつしかそれらが「今はもう使わないし」とか、「古臭い、流行らない、パッとしない」などの業者の都合で外されていく。もし、お釈迦様の教え(言葉)が、古臭いからと現代風にアレンジして何て事を繰り返してきたら、おそらく仏教は残らなかったのではないかと思います。宗門の皆さんに問いかければ、恐らく歪めていく事は否定されると思うのです。

でも、葬儀におけるお寺様への依頼方法は、このような理由で大きく変わりました。ポケモンGOを探すように、自分に必要な宗教者をネットで探す時代です。これを時代だからと簡単に流してしまえば、これまでの歴史が全て否定されてしまわないでしょうか。新い時代に合わせて提供方法を変えるなら、専門家、ここでいう宗教者がするべきだと思うのです。

やったらアカンやつやと思う

既存の葬儀の提供方法に隙があり、そこにビジネスチャンスを見つけて新たなシステムを考案するなら、IT起業家の皆さんには、葬儀や宗教というものについてもっと勉強していただきたいのです。既存の葬儀のあり方を否定することから始めるのは、一番簡単な方法です。でも、それでは文化は残りません。葬儀のようで葬儀ではない商品が生まれます。

現に直葬や1日葬なんて、これまで無かったのです。バカな後発の葬儀屋が産み出した部分もありますが、現代の時間感覚を当てはめて「時間を取れない方のために」とか、「葬儀費用をかけれない事情のために」とか、「宗教者との付き合いが面倒だし、その時限りでいいんですよ」なんてニーズが仮にあったとしても、そこを膨らませてはアカンと思うのです。

葬儀費用が不明朗なら、それを業者に対して指摘する、消費者へ協力できるサイトを作る事が本来でしょう。値段で差別化をするのではなく、ミシュランガイドぐらいの器量で葬儀ガイドブックぐらい作れよ。宗門の仕組みがおかしいと感じるなら、本山を動かすぐらいの理念やシステムを構築して採用してもらう努力をやってみろよと思うのです。

葬送儀礼の文化を大切にする意識が、葬儀社にも、紹介業や終活などを行う葬儀関連業者にも必要だと思っています。その上で、不便を便利にするシステムを開発できる能力を生かすべきです。困ったを解決するのが理念なら、宗教離れが進む宗門と我々を結びつけるシステムを作るべきで、紹介して利ざやを抜くようなモノはITビジネスとは思わない。

ネット上にウヨウヨいる「主婦でも月に100万円稼ぐアフリエイター」っていう、胡散臭いやつらとどう違うの? 私には同じにしか見えない。葬儀という歴史に乗っかって、存在を否定して、文化を壊して、経済的に困っている僧侶の方のお手伝いをさせていただいているつもりとか言って宗教者を手玉にとり、利ざやを搾取する。これがIT起業家の理念なんて、しょぼすぎるよ。金儲けは上手でも、信念のないそんな奴らをもてはやしたりするんじゃねえよ。

人生80年のうち5日かかるとして、0,00017%です

何度も言っていますが、葬儀は面倒くさいものなんです。人生80年とか言われますが、その雄大な時間の中で、その面倒くさい葬儀の喪主を務めるのは、ほんの一度か二度くらいです。死亡後、自宅や会館に連れて帰り、葬儀の打ち合わせをして1日。通夜で1日。葬儀で1日です。翌日の精算と役所等の手続きを考えても、費やす時間は数日でしょうか。

長い人生の中で、その数日を費やす事に何ら不都合があるのでしょうか。死を現実に教えられる、人は死ぬんだという事実を、強制的に突きつけられるその時間をいかに過ごすかが大切だと思いますし、生きる意義を感じる時間ではないかと思うのです。費用に対する不安、無知なゆえ、葬儀そのものに対する不安は、事前に努力するしか解決方法は無いのです。

また、宗教者も、自分たちが特別と思わないことです。葬儀の現場でかなりの上から目線で話してくる、どうしょうもないお寺さんも存在する事は事実です。そんな態度を取れるのは、黙っていても檀家から葬儀や法事の依頼が入り、それによる 収入? 浄財で、生活を心配する必要もない。お寺を維持する事に不安もない慢心があるとしか言えない。そんな人達が「お布施のあり方とは」なんて言っても、本当に説得力がないんですって。

お釈迦様がお布施の金額について話したってのも聞かないし、生きるために必要なものは、必要なだけ、必要な時にあったんだと思いますが、これとて、その存在を絶やしてはいけない、教え(法)を一人でも多くの方に伝えないといけないという、釈尊(法)に対する気持ちがあるからこそだと思います。そんな生き様を求めるのが宗門の道ではないのでしょうか。

ビックなIT起業家、出てこいや〜

みんれびなどの紹介業者は、葬儀紹介だけに留めるべきでした。葬儀に関連して宗教者を紹介してほしいニーズは当然あります。だからと言って、既存の葬儀屋さんの真似事をして、よりえげつないほど利益をむさぼるのは良くない。どこもかしこも、自社サイトを通じて施行に繫がれば紹介手数料を得るのはわかるけど、宗教だけは協力で止めた方がカッコよかった。

全仏や本山にはこのような宗教者紹介サイトを作る事はできない。横のつながりや、他宗派のお邪魔をしてもいけない。それぞれの立場を尊重してなど、生ぬるい事を言いそうだし。そんな事をしている内に、世間との時間感覚はズレにズレまくる。また、全く動かないと言えるほど動きが遅い。

こんな状況を打破するためにも、心あるIT起業家さん、どうか、そのお寺さん紹介システムを全仏や本山で使いたいというところに無料で寄付してやってくださいな。地方の法事でのお布施ぐらいの紹介料、すなわち、紹介業者が利ざやを放棄すれば、格安で紹介できるんです。葬儀の紹介も、不安なく、格安で対応できるようにシステムを改良してください。

自分の能力と努力で世の中の多くの人達が笑顔になれる。困ったことを解決し、これからの宗教の歴史、日本の歴史に中興の祖として名を残せるかもしれない。お釈迦様を語り、日本の名僧を語るときにあなたの名も語られるんですよ。全仏や本山に、表彰の石碑を作ってもらえるぐらいしかお返しはないでしょうけど、あなたの仕事がこの世に残るんですよ。

みんれびさんへ

株式会社みんれびの社長、芹沢雅治さん。小さなお葬式を追い抜きたいなら、これぐらいやってみればどうですか。あなたの事業で日本が動きますよ。葬送儀礼文化を、真剣に考えてみませんか。葬儀屋の歴史に乗っかって利ざやを稼ぐだけじゃなく、真の新たな価値観を創造してみませんか。

イオンさんもそうだし、その他の葬儀紹介事業者の皆さんもそうですけど、日本人としての誇りがあるなら、もし、日本の子供達の将来を憂う気持ちがあるなら、あなた方の子供達にも夢ある未来を残す気概があるなら、どこか一社でいいんでやってほしいと願ってます。

宗教界も、葬儀業界も、消費者もそんな勇気ある行動に敬意を表し、協力を惜しまないと思うのです。万一、その無償のシステムで金儲けを企むような奴は排除してください。そして、理想を掲げたビジネスをやりましょうよ。

あなた方には失笑されそうな言葉ですが、損して得とれって言うじゃないですか。実践して、結果が残れば、素晴らしいと思うんですが、いかがでしょうか。もし、実践されるなら、三日坊主も協力を惜しみませんので、ご連絡をお待ちしております。

お布施公開の見性(けんしょう)院、みんれびお寺さん便、それらに対する全仏の対応
檀家制度を廃止して、新たな生き方を模索する曹洞宗 見性(けんしょう)院。住職の意見も一理あると思うが、これらを取り巻く、みんれび、全仏も、同じ穴の狢と感じる。この見性院もそうだが、お布施自体が何十万円もする根拠についての説明が乏しすぎる。
お布施公開の見性院、みんれびお寺さん便、それらに対する全仏の対応 Part3
お寺さん紹介に関する問題のPart3です。何度も書くねぇ〜と言れそうですが、どうも賛否両論の意見の矛先が違う方向へ行っているように思いまして、あっちじゃなく、こっちだよとの気持ちで再度、検証しました。

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