多くの冠婚葬祭マナーサイトの説明はレッドカードですよ

混乱する人形
混乱する人形

お役に立ちたいのに役に立たない

お盆の時期なので、改めてその風習や作法等について調べておりましたところ、リンクからリンクへと流れていく中で、冠婚葬祭マナーについて説明をしている一つのサイトにたどり着きました。

新盆の説明をしているこの記事について、あるご住職が

これは、ある自称専門家(冠婚葬祭マナー)の方の新盆(初盆)に関する記述です。これをお読みになった僧侶は全員爆笑でしょう。

とあったので、どれどれと拝見いたしましたところ、確かに現状を知らずに無責任に説明しているというか、初盆と葬儀が一緒になったような内容で、これを信じ込んだ人は住職からすれば迷惑な檀家になる内容でした。

僧侶が法要のあとの会食に同席して下さる場合には、御布施または御経料と、お車代の2つを用意します。 もし、僧侶が会食を辞退されたら・・・

いやいや、お盆の時期ですよ。何十件と回らないといけないのにそんな悠長な話はありませんし、棚経の場合、在家からすれば礼儀としてのお茶をお出ししますが、これも住職からすればありがたいが、無理。仮に50件回って50杯は飲めないからです。

このように宗教的な行事に関しては、同じ宗派であっても地域性もあり、やり方が変わったり、供物が変わったりもします。それを全て網羅して説明する事はとても無理ですし、普遍的な一般論をくどくど書いたところで、それを調べにきた方が、結局どうすればいいのかわからなくなる事も大いにあり、ネット情報難民を生んでしまいます。

このブログを始める際にも、冠婚葬祭マナーについてのカテゴリーって必要かな?とも考えた事はあります。例えば、焼香の行い方はこうですよ。とか、お布施・香典袋の書き方や渡し方なんてあった方が親切なのかなとも考えました。

でも、そんなのは葬儀屋さんのホームページでせっせと書いてますし、同じような内容を伝えても意味がない。また、少々の事でも何かを説明する上では、正しい情報を伝える責任と検証が必要になり、そのために費やす時間を考えたら恐ろしくなるのです。

しかも私の性格上、焼香の行い方を説明したら、そこから派生して香典についてのウンチクや、その意義なんてのに走り、じゃ、もう一歩踏み込んで歴史的な背景は? なんて、あれもこれもと老婆心から書き加えていくので、とてもわかりにくい説明になってしまう可能性が高いと判断して、一切書かないと決めました。(実は面倒臭いだけなんですが)

消費者の立場に立って物を言っていると思ったら大間違いだぞー

冒頭の冠婚葬祭マナーについてまとめたサイトも同様に、結婚・葬儀・法事に始まり、服装・スピーチ・食事などあまりにも幅広く様々なカテゴリーを設けすぎて、非常に見にくいサイトになってしまっています。

私もサイト設定等については素人なので、こうなりやすいのはわかりますし、人のことは言えない立場でしょうけど、一目見て去りやすい感じといえばわかりやすいでしょうか。

最新の記事では一周忌について以下のように書いており、その中での無責任な記述が私には引っかかたのです。

まれなケースですが、家族だけで(遺族だけで)一周忌を行うケースもあります。(中略)家族だけで行う場合、引出物や香典返しも不要となるため、お寺への謝礼だけで済む・・・

まず、引出物?

広義で言えば、葬儀・法事・法要でお返しする品物をそう表現しても確かに間違いではないかもしれないですけど、概ね引出物という表現は冠婚で使われる事が多く、そのために葬儀などでは、供養品や粗供養という言葉を使用しますけど、何か?

次に、謝礼?

お布施を謝礼と表現したら対価にならへんか? 彼は別の記事でも

お寺に(僧侶に)渡す謝礼をお布施と言います。主に読経をはじめとする一連の儀式でお世話になった謝礼です。

と書いており、お布施についての意義を間違っているし、儀礼についての捉え方で、尊厳や畏怖がなさすぎる表現を行なっているのが恐ろしい。

彼の説明では宗教者がサービス提供者になるし、法事を日常生活の中での、何かのイベントのように捉えて表現しているように感じてしまう。そんな安易な言葉での表現はネット上でしない方がいいんじゃないかな。

結構な量の情報を集めた努力は認めますが、それを精査するためには自らが高みに立たないと見えない事も多いと思うのです。

構成もサイトを訪れた方への配慮というか、細かいところまで情報量を増やして伝えようという雰囲気は伝わるけど、それを親切丁寧な説明を心がけている自らの姿勢と勘違いしてはダメだと思います。

正しい情報を伝える努力はしましょうね

マナー情報提供者たちやサイト上で葬儀をテーマに何かをしようとする方々が、神仏の存在を肯定しようが否定しようが関係ないけど、少なくともその物事に関する事項を説明するなら、宗教や教えの存在に対する感謝や歴史的な存在価値を守る言葉を発信するべきでしょう。

簡単に言えば、「あんたは手を合わして、感謝して、すがって、悩んで、暖かさに包まれたことはあるのか?」って事です。お勉強だけでなく、実経験も大切なんですよ。

葬儀や法要は、先祖の存在、命への感謝、そして自分の存在と繋がりを、不可思議に否応無しに考えさせられる儀礼なので、それに関連する事業に携わる者は、その文化を大事にしないといけないのですよ。

その上で、あなた方がそういった意識の元に多くの方のお役に立ちたいと願い、自ら研鑽し、知識を得るために努力して、結果、報酬を得る事は何も悪い事ではないですよ。

ですが、葬送儀礼を大事にしたいという観点から申し上げると、もし、背景のない、根っこのない、付け焼き刃のようなものなら本末転倒だし、大変迷惑ですから世間に向けて情報を発信しないでほしい。と、老婆心から思う次第です。

なお、念のために申し上げておきますが、発信しないという事はネット上に存在していても意味がないという事ですのでお間違いなく。

※冠婚葬祭マナーサイトについてのリンクを貼ろうかとも思いましたが、反社会的なもの以外、どのようなサイトを運営されようともその方の自由ですし、私自身が直接何かを受けたわけでもないので、個人を抽象誹謗する事になると考え、また、配慮のない説明サイトへのアクセスを増やしても仕方がないので、名称・アドレスは載せておりません。まぁ、でも引用文をググるとわかっちゃうんですけどね…

シェアする

トップへ戻る