直葬業者の需要と、葬儀の将来を考える

こっそり覗く少女
こっそり覗く少女

いろんな人があなたを見てますよ

先日、Twitterのアイキャッチがうまく表示されない事象からあっちこっちサイトで検証しながら手直しをしていた時のこと。

どこかで見た名前の個人葬儀屋のTwitterが目にとまりました。「お、まだやっとるんや」と思い、アップしているコメントを読んでいると「低価格でご満足頂ける葬儀を」、「高くて、必要以上のサービス、喪家が望まない過剰なサービスを排除した葬儀」、「地域一番安心低価格」なんて言葉が羅列しているのを見て吹き出しそうになったのです。

「テキトーなヤツ」こんな言葉がぴったり当てはまる人を葬儀業界でいっぱい見てきました。これらの方々が退職して、自身で葬儀社を立ち上げ、家族葬専門で価格を売りにネットで集客する。独立してなかなか仕事が入らないから、古くは、NPO法人が主宰する「無料葬儀相談」や昨今では「小さなお葬式」、また終活に関する事業者が葬儀社を紹介するサイトなどに登録をし、仕事を受ける。

先にネットで集客をしていて、そこそこ施行がある業者に近づきネットワークを組む。◯◯セレモニーとか、NPO法人◯◯の会とか、一般社団法人、特定非営利活動法人等の名称を連携して名乗り、それぞれが支部、支店のごとく繋がっているかの錯覚を消費者に与え、いかにも大手な雰囲気や、公的っぽい、非営利っぽい雰囲気を事業者の信用に利用する策略。

就業していた葬儀社からドロップアウトした個人事業者はネットで集客するしかない。または、ネット上で葬儀を申し込む紹介業者から施行委託を受けるしかない。そりゃそうです、この方達、店舗のない葬儀社をしてるんですから。ガレージに道具を置いて、電話は携帯に転送。ちょっと小賢しいやつは、電話秘書代行サービスに申し込んで都市中心部にでも事務所があるがごとく装う。

上には上が

また、これらを狙うハイエナ軍団みたいなIT業者もいて、これらIT関連に弱い個人葬儀社に対して「集客アップ」、「施行件数アップ」、「SEO対策」、「ホームページ作成」などの営業をかけてくる。そこを狙ってね。

チマチマ仕事をしているうちに、個人事業者の中からでもちょっと業績を上げてくる奴も出てくるんです。それまでは自宅(賃貸住宅)を事業所所在地としていても、この住所を出すとGoogleで調べられる不安があるために載せてなかったのが、葬儀社としての安心感、信頼感、それと、これまで結構な期間、商売をやってきてますよ感を打ち出すために一軒家を購入して堂々とホームページに住所を打ち出してくる。

消費者は、なんでこんな業者に施行を依頼するのか?仕方がないですよね、その葬儀屋さんの素行までわからないし、お葬式を依頼することにおいての主題は、きちんと施行を行ってくれそうか?の疑問の解消ですから。

未だネット上で見かけるこのような独立小事業者。この中の数人は、私と同じ時期においてどのような考え、信念を持って仕事に取り組んできたかを知っています。

まず根本にあるのは、いかに楽して人より儲けたいをモットーにした行動です。表向きは親切を売りにし、裏側に秘めた思想は、ブラックボディな言動が大好きな方々です。

と、まあ言い出せばゲスな話ばかり出てくるのですが、現在は爽やかなコメントばかり載せて、お客様のために、地域のために、果ては震災で被害にあった方を労わる言葉などを、正々堂々と乗せるその神経がわからん。

しかもSNSで笑顔をアップしているのを見た瞬間、「世の中の人々は、こうやって騙されてしまうのですね」と案じてしまいました。

愛想よく来ますからね

確かに、それ相応のスキルは持っているので、客あしらいは上手な者も多く、面と向かって話していると「親切そうな方」と思うでしょう。でも、根底には言葉通りの信条を持っているとは決して思えない方々です。

おっと、私がうがった見方をしてしまったのですね。彼たちは、独立してから苦労をし、その結果、今までの生き方、考え方を改め、洗練され、人間的に成長したからこそ出てきた言葉だったんですね。

しまった、大変失礼なことを書いてしまった。歪んでいるのは、私の方だったのだ。

でも… 三つ子の魂百までとかっていう言葉もあったな。Twitterなどでコメを返している言葉の表現を見ていると、そんなに進化、成長したようには感じなかったのは私だけでしょうね。なんせ、皆さん、彼らの過去は知らないですから(笑)

なのに依頼は減らない

悲しいかな、このような業者にも葬儀の依頼はあります。何も、根っこを生やした店舗を持つ業者が素晴らしいとも思いませんが、独立して隙間を狙っている彼らこそが、直葬などという自分たちの首を絞めるようなことを、今がよければという考えで行っている張本人です。

大手業者の隙間を狙うビジネスですから、業界がもっとしっかりして、そんなパチもんみたいな業者に持って行かれないように「信頼」を売りにするべきだと思いますが。葬送儀礼をおざなりにして、それでも葬儀屋かって言いたいのです。(大手もですが)

彼らにも子供がいます。写真をアップしていたり、コメントにも書いています。

お父さんは、お金のためなら日本の将来なんてどうでもいいんだよ。お金を儲けて、あなたたちの生活をしっかり守っているんだから、お父さんは立派なんだよ。夜も寝ないで仕事をしているんだから、お客さんが直葬を求めているんだから、他社が先にやっているんだから、葬儀を安売りして私が悪いわけじゃないんだよ。と教育しているのかな?

もっと、男気をもって直葬の金額でも最低限の設備を用意してあげたらどうなのかな。

お父さんは、葬送儀礼を大切にして死の尊厳を守ることが日本の文化を大切にすることだと思うんだ。だから葬儀業界でこれまで皆さんにお世話になり、ここまで育てていただいたのだから、今、お返しをする時なのだ。な〜んて、絶対言わないですよね。

お寺さんが終活カウンセラー?

そろそろ、葬祭業界にも公的なガイドラインが必要ではないでしょうかねぇ。資格とかだけでなく、葬儀告別式そのものに必要な物をまずは最低限揃える、提供する事が儀式を守ることだとは思うのですが、葬送儀礼を守るこの役目は宗教者、特に仏教界に身を置くお寺さんが死守してこなければいけなかった部分です。

昨今、終活カウンセラーがガチャガチャいますが、この役割は本来、お寺さんがしなければいけないポジションだと思うのです。

死について考える機会を与えていたのは、それまでは気軽に「坊さん」と呼べる距離感にいた宗教者でしたが、いつまでも堅苦しい内容、自分のくだらない話を法話と称し、時代の変化、消費者のニーズに反応せず、自己を中心とした、他宗と融合しないスタイルを変化させてこなかった事も宗教を遠ざけていった一因ではないでしょうか。

自坊で講座を開いたところで、若い人が行きますか?葬儀を考える、自分の先を案ずる方がご縁のないお寺のお話を聞きに行きますか?

お寺さんが、お寺さんのキャラを打ち破り、終活カウンセラーとしてグリーフワークについて学び、遺族をサポートする。税理士、ファイナンシャルプランナー、弁護士など様々な専門業者とネットワークをいち早く組んで、各地で「死と向き合う事で生を考える」いわゆる終活などのセミナーを開いていたら、今日の出所不明の資格を持つ終活カウンセラーなんてものは生まれてこなかったのです。

時代を見抜けなかった、変化を良しとしなかった事で結果、消費者からも、死にまつわる業界からも弾かれてますよ。

そろそろ危機感を持った方が、よろしいかと存じますが

葬儀社においても同様で、安易な葬儀ばかり行い、儀式を簡略化することを良しとする風潮は、いずれ葬儀社を必要とせずともできる事を意味しています。

そのうちにお寺さんの紹介サイトのように、葬儀の利益は追求せず、一括して仕入れた葬具を誰でも定価で購入でき、宅配で自宅へ送ってくれ、各地で登録した直葬アドバイザーなる一人の葬儀を知る人間を派遣することを主力とし、要点を指示することで葬儀を無事に施行するサイトなんてでてきますよ。

何せ、直葬業界の皆さんは、儲かるなら葬送儀礼なんて関係ないですもんね。

納棺、進行、火葬場への運行も全て喪家が中心となって行う。アドバイザーが主になって施行するのではなく、多少のお手伝いはあっても専門的な事だけを数時間アドバイスすることで、はい派遣料金3万円なんて時代が来ますよ。

直葬にどのようなスキルが要りますか?火葬場の手続きさえできれば、棺とドライアイスを横流ししてくれる業者があれば、寝台車をレンタルしなくともワゴンタイプの車の後部座席を全て倒して、とりあえず火葬場まで運ぶことができれば直葬はできる事です。

葬儀屋さん不要の時代

葬儀屋さんなんていなくてもできる時代は、すぐ先にあります。そのようなお葬式を進めてきたのは直葬業者自身であり、既存の葬儀社もそれを許し、追従してきた。自分で自分の首を絞めている事を実感しない限り、葬儀業界には未来はないのではないでしょうか。

葬送儀礼を大切にした、専門家としての自負を持てる葬儀告別式を、多くの方が安心して利用できるシステムが必要と思います。地域の風習も違い、必要とされる葬具にも違いがあるので、全国的に統一された金額内容の葬儀プラン実現は難しい(安売りの直葬なら皆同じような内容、金額なのに…)とは思いますが、多くの業者が加盟する全葬連、全互協などに求められるのは、組合として金額設定が同じ、施行内容が同じプランを実現することではないでしょうか。もちろん、内容は葬送儀礼を重んじて、きちんと葬具を揃えていただきたいのです。

各組合の競合する同業者で競い合う葬儀を提唱するべきです。そして、消費者に向けてアピールするのであれば各業者のスキル、サービス内容によって施行依頼件数にも差が出るでしょうし、アンケートによる評価にも違いが出るはずですから、それらを正確に、正直にデータとしてサイト上で公表できる勇気があれば、すんばらすうぃーとなんですが… やっぱ、しないですよね。

自由競争が原則とは重々承知していますが、これほどまでに業者がやりたい放題していては葬儀業界の次の時代を担う人にも、日本の子供達にも、「死」と「生」を学ぶ機会はなくなっていきます。

自己の事業、資金を得るためなら信念すら放棄する葬儀社ではなく、心ない次の世代が育つことを憂い、葬送儀礼を大切にするビジネスモデルの実現に努力を惜しまず、そういった業界のお手本となる方がもっと前面に出て、業者も消費者も学ぶ場が必要ではないでしょうか。

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コメント

  1. セルフ葬儀研究所所長LAW より:

    三日坊主さん こんばんは~

    仰る通りです。
    いやいや・・・ 某FCのXXの森なんて
    いまだにこれから多死社会でいっぱい需要があるので
    成長業界などと宣伝して葬儀会館を素人に建てさせようとしてますよ。

    大体、1億何千万円も出せるんなら新規参入しないですよん。

    これからは消費者も質を見てきます。私がそうですから、
    素人なのに研究ができてしまうのですから。

    うちの街に上級終活カウンセラーがいますが、知識ベースでも
    法的な手続きでも私未満でヤンス!(#^ω^)

    あっ!FBで申請出しましたので、よろしくお願い致します。

                         LAW

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