互助会の葬儀は、高い? 安い?

棺を担ぐ青年たち
棺を担ぐ青年たち

当ブログの検索ワードの中で、「互助会・葬儀」、「互助会・安い」というのが最近増えていまして、じゃ、ちょっと書いてみようかという事で互助会の会員証の価値を考えてみました。確かに、互助会の商品は他の業者に比べて安いものもたくさんあります。でも、安くても数が増えると、結局、高くなるんですよ、これが。

互助会会員での葬儀内容は十分なのか?

互助会は、決められた「月賦」を満期額まで支払う前払い式の割賦販売となります。いずれ必要になった時のために、前もって葬祭(冠婚)で利用するサービス内容の権利を分割で購入するというやり方です。

で、この満期額に見合った内容で商品構成をするのですが、この提供する内容を役務といい、今入会して何十年経ってもこの役務内容は保証しましょう。例え物価が上がってもお約束した商品は提供するので目減りしない。お得ですよ、とくる訳です。

仮に現在、販売している棺が会員価格7万円、一般価格10万円だとして、20年後物価が上がって、これが10万円と15万円になっていても差額は頂戴しませんよ。お約束した商品は販売価格が変わっていても役務内で提供しますのでお得ですよ。とセールスする訳です。

ま、確かに一部の商品についてはその辺の葬儀屋さんよりは安いものも多いのです。例えば、ドライアイスなんかは一般の葬儀社で10kg1万円前後は請求するところも多いのですが、互助会では同量を5千円で販売していたりするんです。

湯灌なども一般葬儀社で8万円とか10万以上で請求するのですが、互助会では5万円ほどでやってくれたりする。しかも、処置だけといって、死に化粧と着せ替えだけの場合などは2万円ほどでもやってくれたりするのです。

安い部分と、そうでないところの不具合

確かに安い部分もあるにはあるんですが、ただ… 販売項目が多すぎるんですよ。セット、いわゆる会員証プランに付帯しない商品をやたら売り込んできたり、また、次から次へとキャンペーン商品を作ったりして、販売強化する時期があったりするから、喪家からすれば不要と感じるモノも売られる事があるのです。(最近は、エンバーミング販売が流行りみたいですが…)

コンパニオン(献茶婦)料金なんてのも一例としてはわかりやすいのですが、古い会員証役務には1〜2名含んでいると記載されています。互助会側はこれを都合よく解釈して「当日分は含んでいます。通夜分は含まれていないので、料金かかりますので」なんて、シラーっと言い放って請求する。これだけで2〜3万円も請求する場合もあります。

ついでに言うと、長いドレスを着たお姉さまを売り込んできたりします。いわゆるパーティーコンパニオンに登録している方を、葬儀の雰囲気を盛り上げるためのワンランク上のサービススタッフです。なんて言って高額な料金を請求するんです。

見積り担当者は、販売達成率なんかでチェックされるのでやむなくやっている感もあります。売らないと自分が追い込まれてくるからです。しかし、ワンランク上のサービスを提供するなら、自前のスタッフを鍛えてスキルアップすればいいじゃんと思うのですが、それではお金が取れないんです。

役務内容を勝手に解釈するのはおかしい

こういった類の役務内容については、始まりの頃からの形式をそのまま受け継ぎ、付け加えたり取り除いたりした節があるので全体的におかしくなってくる訳です。消費者から見れば一枚の会員証ですからそんなものかと思いますが、互助会側から見ればおかしな事は多いのです。

先ほどの献茶婦(会館スタッフ)で説明すると、「献茶婦2名」と書いてあるなら通夜1名と当日1名に振り分けるのが正当であって、なぜ勝手に解釈して当日分2名となるのかがおかしいのです。

また、「献茶婦込み」と書いてある場合、これは通夜・葬儀を行うための人員を全て「含む」と解釈するのが当たり前なのですが、互助会はそう考えない。現在の会員証に準じてなぜか人数も「2名」となり、利用できるケースもなぜか「葬儀当日分」と解釈するのです。

本来、「献茶婦込み」と書いてあるなら、それにかかる一切の経費は互助会が負担するべきものであって、追加費用として消費者(会員)が負担するのはおかしいのです。なぜって? だって未来永劫に会員証の役務内容は提供を保証しているのですから、時代によって提供内容を変えてしまったらおかしいからです。

万一、止むを得ず提供する役務内容が変更になるなら、その会員が権利を使用(結婚するか、死ぬか)する前に「役務内容の変更についてのお願いとお詫び」を出すべきですし、その権利にお金を払っている消費者の「承諾」がなければ変更できるものではないはずなのです。でも、勝手にコロコロと変えちゃう。これをなぜ通産省の時代から見逃しているのかも全く不明です。書いてある事は守らないと互助会の趣旨がずれてくるでしょ。

葬儀に対する互助会の基本的なスタンスとは

枕飾り一式とか、紋付提灯とか、死装束とか、古く葬儀の施行には必要とされてきた葬具を事細かに記載している会員証もありますが、こんなもの葬儀には当たり前に必要とされてきたものなので、わざわざ表記する必要もないのです。会員証の満期額の違いによってその使用する商品のグレードを変えればいいいだけなのですが、そんなところには関心を持っていません。

そして時代が変わりゆき、普段着での納棺などに変わってきて不要になった死装束は、他の商品に変わる事もなくポンと故人の上に掛けてみたり、仏教の教義に沿って行おうとする真摯な方に対しては「功徳」や「供養」などを匂わすような言葉で巧みに誘導して「会員証に付いている」のに、別途費用が必要な上位ランクの死装束を販売してくるのです。

まあ、今の時代に対して、これまでの会員証の内容ではチグハグなところも多いのですが、敢えて役務内容を変える事は避けて古いままにしているのかなとも思ってしまいます。役務内容に沿って提供する葬儀でも十分なのですが、今風の葬儀をしようと思ったらお金を追加しないとできないと、解釈してもらい誘導するしか追加費用は取れないのですよ。

なので、互助会へ加入を考えるならば、事前に自身が行いたい葬儀の内容を事細かに話して見積りを上げてもらう事です。売上に必死になるところは、この事前見積りを嫌がります。後から追加を取りにくいからです。そして、各項目と役務内容を記したパンフレットなどを見合わしてください。その上で納得がいけば加入されるもよし、加入しても使用するかしないかは自由ですから。

ただ、どれだけ費用をかけようが、かけまいが、どのような葬儀でも言える事ですが、葬儀は人が集まることによって葬儀らしくなるのです。例え何百万円とする祭壇を用意したとしても、そこに集まる人の気持ちが「弔う」方向へ一緒に向いていないと葬儀の雰囲気はないのです。

別に雰囲気で葬儀をする訳ではないのですが、これは側から見ていればよくわかるところで、棺と花しかない葬儀であってもこれは同じです。そしてここに「いい担当者」や「いい葬儀屋さん」がひっそりと事細かに配慮しながらサポートしてくれれば、皆さんは気を使うことなく最後のお別れの時間を過ごすことができるのです。

互助会だけではないですが、葬儀業界全体に欠けているのは弔う事をサポートする仕事としてお代を頂戴している、生活をさせていただいている、今の会社があるって気持ちではないから、勝手気ままな葬儀の形式を生み出すのです。数は少ないですが、そんな気概を持った葬儀屋さんと出会うことを願っております。

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