互助会の葬儀は、安いのか?高いのか?

壁の隙間から覗く男の子
壁の隙間から覗く男の子

互助会についてを改めて考えてみました。互助会って、そもそもなんだという方も、現在、会員に加入している方もお役に立つ情報です。互助会のシステム・メリット・デメリット・見積りの傾向・現在の葬儀事情にマッチしているかを検証します。

まずは、互助会のシステムをおさらいします

ご存知のように、互助会は将来にわたってその権利行使を約束した商品を、前払い式で割賦購入するシステムです。決して積み立てではありませんし、会費でもありません。

戦後から始まったこのシステムですが、現在に至るまでは色々と問題が起きまして(今もあるっちゅうたら、あるけど)法制度の元、会員の資金は安全に管理・保全されているという前提で進んでいます。

互助会保証会社から引用しますが、法律上のシステムは以下のように解釈されています。

全互保証株式会社による、互助会とは
全互保証株式会社による、互助会とは

で、 代表取締役社長(数年後には変わっているかもなので)藤島 安之氏はこうおっしゃってます。

全互保証株式会社による、社長挨拶
全互保証株式会社による、社長挨拶

前受金を保全する保証会社にしても、互助会と経産省(元通産省)の深い関係性が見える役員構成でもありますし、現社長も元通産省の方です。他の役員も互助会関係者、出資先の金融機関からの出向や兼務されている方で構成されています。

有価証券報告書によれば、社長を含めた役員報酬(3名×59百万円)は177百万円で、常勤監査役の報酬は14百万円。他は無報酬ですが合計で191百万円。こんな景気のいい会社はなかなか存在しません。

全国の互助会数が約280社で、前受金の総額は2兆円を超えてますから、このシステム自体が破綻した場合、小さな国の国家予算並みの金額です。最終的に国が補填をする事はないでしょうが、経産省が絡んでいる以上、これほどまでに大きくなってしまった組織を潰せる訳がないとみます。

仮に破綻するとしても、最終的にはババ抜きのババを誰に引かせるかの問題ですし、相当の時間を要すると思います。徐々に体力を失っていっても、その間に互助会HDのような第二の組織が発生し、破綻した互助会を全て統括・再構築するって感じの手法を出してきそうです。ま、こんなに儲かる商売を誰もほっておかないでしょうと私は見ています。

そんな互助会システムの見積りの傾向とは

さて、ここから互助会の葬儀は安いのか、高いのかを検証したいと思います。互助会は加入したコースによりその内容が決まっています。祭壇の仕様・棺の有無・寝台車や霊柩車の有無などを取り決めた役務があり、約款によってその内容が決まっています。

追加やグレードアップは、当然有料ですが望まなくても説明してくれますし、時にはやや強引に勧められる場合もあります。含まれる商品・葬具の会員価格分を差し引きしてくれる場合もあります。というか、引かないとおかしくなるのですが。

平棺と言われる、いわゆる簡易な棺が会員証に含まれる場合、それ以上の上級棺を使いたいと思ったら、その上級棺から平棺の値段を差し引きするということです。10万円もする棺を発注したら、平棺を3万円なり5万円と考えて、差し引きして7万円なり5万円なりを請求しますねって事です。

会員単価は安いが、販売品目が多い

葬儀に必要とされる商品、例えば、ドライアイス・棺・仏衣・会館使用料などの一部の商品項目には、会員価格と一般価格に差をつけている場合があります。これらの場合、比較的、会員価格は低めに設定されているように見受けますが、総じて言える事は販売項目が多いという傾向にあります。販売単価が安くても項目が多ければ費用はかさんできます。

会員証に含まれる品目以外に、お供えする花の料金・寝台車・霊柩車・バスなどの乗り物料金などは会員も一般も同料金の設定も多く、特に特典と言える部分でもありません。

そして、これはどこの葬儀社でも言えることですが、会館での葬儀の場合、そこで提供される料理しか選択できない事が多く、飲食単価は比較的高くつく上に、予想以上に最低価格が高いのです。

また、会員証のコース以下の祭壇金額を選べないなどの制限があるので、どうしてもスタート金額が決まっているため、満期額より安いコースを利用できない。

また、複数の会員証を持っていても、1枚を金券として使えないと規約(互助会の勝手な都合ですが)している事も多く、なぜか祭壇にしか充当できないなど、現在の風潮と少しかけ離れている感じもします。

消費者からすれば、1枚を葬儀にもう1枚を現金代わりに使用できればありがたいのですがそれも難しい。また、事情があって火葬のみの葬儀を選択した場合でも、その会員証を充当することも難しいのです。このように金券利用はできないと突っぱねられます。(ここポイント)

会員証を2枚使うとどうなる?

では、同じ内容の会員証を2枚使用した場合、それぞれの役務に含まれる祭壇、霊柩車とバスはどうなるのでしょう。祭壇は会員証2枚分が合算されてグレードが上がり、花が増え豪華になるのです。霊柩車もバスも2台ですが、常識的に考えて故人が1人なら出棺に霊柩車は1台だけでいいので、これ自動的に消滅します。

これまで自宅安置から葬儀式場へ納棺後に移動する場合、(これを中送りなどと称していますが)一般葬では寝台車が多く、社葬でようやく霊柩車が来るって感じでした。これは決まりではなく、葬儀屋さんが「費用かかってるから霊柩車呼んでおくか?」的なものでした。ところが最近はご近所へのアピール性が強く、料金獲得のため霊柩車で来ます。

で、この時もう1台別に霊柩車が必要になるのですが、これ有料。会員証2枚使用して、霊柩車が2台なんだけど、そのうちの1台をこっちに使ってちょうだいって言っても、有料。バスも同様で、会員証2枚で2台。火葬場へ出棺の時とお骨上げの時と2台必要でも、1台は役務提供でもう1台は有料。

なぜ? それは、どちらも互助会側が売上確保のため出棺用って定義しているからです。

お手頃な金額の葬儀はやりにくいかも

世間で150万円ほどかかる葬儀の内容なら、意外にも互助会で120万円かけて行った方が、内容も充実して安く感じるかもしれません。

が、ネット上での葬儀紹介業社で見てもわかるように、最近の主流として、葬儀を行うための基本料金のスタート金額の目安が、家族葬で約50万円ほどです。これを互助会でしようと思うと、ちょっとキツイ感じがします。

伯母の葬儀見積りでもそうでしたが、親族40人ほど、会葬は50人ほどの規模の葬儀で飲食は親族のみ、供養・飲食費・返礼品は香典を充当してと省いて考えて、会館利用料も含めた実質の葬儀金額を50万円ぐらいでできますかとお願いしても、ちょっと上司に相談しますではなく、速攻で「無理です!」と言い切っていました。

この業者で、葬儀費用は120万円ほど見積もってましたし、電話では180万円ほどかかりますよと言ってましたから、彼にしてみれば、思った金額の見積もりはできなかったけど、少し、サービスした(強引な見積もりはしなかった)と思っているのかもしれない。

満期の会員証金額を差し引いて、実質支払額は80万円ほどですが、もっと下げないとダメですよ。

決まったプランの難しさ

このように互助会では、ある一定以上の費用をかけて行う葬儀の場合には、商品単価の安さが活きてくる事も考えられますが、昨今の風潮では、ニーズに合わないところもチラホラ出てきていると言えます。

かつて互助会の結婚式が流行らなくなり、ホテルへとニーズが移った時、会員証の内容を崩して金券扱いとして、独自のブライダルプランで対応する事になりました。葬儀では、なかなかそこへ足を踏み入れようとしない。

なぜ?それは、葬儀施行単価の下落を招くから可能な限り、現状のシステム・プラン内容を維持したい背景があるのでしょう。(法的にも抵触する可能性がありますしね)

互助会システムが発展した戦後の急成長期とは時代背景が変化している現状では、家族葬用のプランと飲食や供養・返礼品まで含めた両極端の会員証内容が必要ではないでしょうか。

さあ、互助会さんどうしますか

現在、それを補おうと、互助会では保険を販売していますが、残念ながらこれもニーズに合っていない。

ある保険では、5年満期で継続していく保険のうち、待機期間が4年あり、保険金満額が支払われるのは最後の1年だけで、更新すると、また4年待機の1年満額なんて保険もあるようですから、これならネット上の保険の方がまだマシですね。

このような状況を見て、互助会に加入されている方、これから加入を検討している方へ申し上げますが、最低限の会員証が1枚あれば十分です。月々の支払い金額も少なくて済みますし、いざ、葬儀となった場合でも、ベース金額が低いから融通は利きやすいのです。会員証の内容よりも、その葬儀式場を使いたいのかどうかです。

そして、葬儀費用が足らない場合、意外にも助かるのが通常死亡支払い金額が100万円程度の簡易な保険に加入していれば、後はなんとかなるという事です。月掛金の安い保険と、月支払額の負担が減れば負担感も減り、継続しやすいと考えます。

あっ、でも、100万円の保険金額があれば最近ではどこでもできますね(笑)
となると、互助会って本当に必要なのかどうかがポイントだったりして…

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