クラウドシステムとタブレットを利用した葬儀受注システムFDNについて一言ご提案

クラウドをイメージしたリング
クラウドをイメージしたリング

クラウドシステムとタブレットを使用した葬儀一貫管理システムが販売されているのだが、この先、需要は伸びるのか? 現状では難しいと感じるのだが、そこは三日坊主。ご提案させていただきます。

新作は、使っていないので断言できないが

業務アプリケーションソフトウェアの開発などを行なうエム・エス・アイは8月22日から24日まで東京ビッグサイトで行なわれた、葬儀・埋葬・供養などの終活に関する設備・機器・サービスの専門展「エンディング産業展2016」に出展した。

注目を集めたのは、葬儀施行に関わるすべての作業を一括管理できるワンストップサービスシステム「FDN(FUNERAL DIRECTOR NAVI)」。これは同社が2012年より2年間をかけて開発し、2014年にリリースしたシステムで、葬儀受付から葬儀スケジュールおよび見積書・請求書の作成、各種商品の発注、各売り上げ管理など、施行に関わるすべての作業を一気通貫で行なえ、さらに情報の共有化を実現することで社内業務効率を向上させることができる。

引用:ビジネスイベント専門サイト 展示会とMICEより

株式会社エム・エス・アイ
Aquafadas電子出版システム、葬儀施行管理システムFDN、LED照明業務用無段階調光器などをはじめ、ソフトウェア受託開発のサービスを展開しています。

葬儀の受付からスケージュル管理、見積もり作成、請求書発行など葬儀に関する受注管理をクラウドとタブレット端末でやろうというシステム。これまでにも似たようなモノは存在していたが、施行業者側にとっては便利な代物でも、消費者、特にご高齢の方にはタブレット端末で葬儀のイメージをつかむのが難しく、いつの間にか消えてしまった記憶しかない。

以前、存在していたタブレット型の見積りシステムは、クラウドを利用せずというか、クラウドシステムがない時代だったので、会社のPCとタブレットでソフトを共有し、見積り時に打ち込んだデーターをPCに取り込み使用するタイプ。「これで紙は減ります。手間も減ります」みたいな売り込みだったけど、どちらも、思ったほどの効果は上がらなかった。

ITを含めた様々な技術が発展すると、それらを応用した葬儀商品が出てくるのだが、これまでパッとしたやつもないし、ヒットしない。ヒットしたのは、ベタにPC本体とコピープリンター機ぐらいだろうか。クラウドシステムと聞くと、社内での情報共有には役立つそうだし、なんか便利そうと感じるのだが、その先の消費者の意識レベルの問題もあり難しいところが多い。

祭壇をお見せしたり、花飾りを変化させて仕上がりイメージが簡単に見せれるのは良かったけど、何を用いても、消費者は祭壇はもちろん、葬儀全体のイメージをまず掴めない。祭壇や式場、またその控え室など、基本的に大きさの概念がないのでまず無理なところがあります。把握しない状況では、見積り時の説明も結局、上の空なんてことが起きてしまうのです。

導入におけるメリットは次の点を挙げている

1:業務効率化:2~3人の作業が施行担当者1名で遂行可能。事務作業が軽減し処理効率がアップ。

2:コスト削減:新人教育の時間の短縮、資料のペーパーレス化で費用を削減。

3:営業力強化:受注時間の短縮により、サービス向上および顧客獲得。

4:受注売上状況:受注売上状況をタイムリーに共有。マーケティング活用などのための情報を迅速に把握。

引用:株式会社 エム・エス・アイより

とまあ、売り込む側にすれば当然のような項目が並ぶのですが、かなり葬儀屋さんから突っ込まれそうな内容でもあります。

例えば、2〜3人での作業が担当者1人でとか、新人教育時間の短縮とペーパーレス化による経費削減なんてところは、あまり賛同できない。葬儀の作業上、人数が必要なものはいくらでもあるし、無用な人数でも、余分に動員をかけなければいけない状況もある。そして現場力(経験値)の問題もあり、知識だけで新人教育時間が短縮できる訳もない。

ペーパーレス化も事業規模によればそれほど効果もない。よくある話で言えば、コスト削減だ!となれば、コピーを両面使用する。すると、必要な面がどちらかわからなくなって、結果、時間効率が極端に悪くなる。挙げ句の果てには、個人情報が入ったような紙まで使ってしまうし、それを誤ってお客さんに渡す。なんて、そんなお馬鹿さんが多い業界です。

要は、このシステムを導入する側の意識がどこまであって、これをベースにさらなるヒントをプラスしないと無用の長物になりかねないのです。なんか便利そうって飛びつく輩、新しいモノ好きの二代目、三代目の後継者もいるので売れてしまう可能性があるのですが、導入された現場はそこまでの意識がない。で、そのうち使用しなくなるケースが想定される。

森の住民に方角を教えることから始めないと

どうしてもITで仕事をされている方は、現場と事務効率を結びつけて、それが経営戦略の決定にも役立つものを作ろうとするのですが、その見積書から発生する様々なデーターを管理、活用できていない葬儀社が相当数あるので、まず、そこから修正しないと無理な業界です。きっちりと管理されているところからすればありえない話ですが、これ、あります。

私の経験上、相当な会社規模でしたが、実際に個々の葬儀式場が採算ベースに乗っているかすら把握していないところもありました。施設建設にかかる投資金額はいくらと知っているが、そこからの備品購入における決済がバラバラだったり、購入金額が加算されていないなど、どんぶり勘定の大盛り状態のところもあるのです。当然、水道光熱費もわかっていません。

また、売上項目別集計データーが、事業所側で集計され、意図的に高く修正された数字であっても気づかない会社もありました。通常、このようなデーターは、請求額確定、入金決済処理により本社・事業所とも共通した数字が存在するのですが、本社側が計数管理をしていないため、どれが正しい数字かわからない。なので、成績が悪いと怒られないよう改ざんする。

消える花代というのもありました。業界の方ならわかる言葉ですが、供花を現金での支払いでなく、別請求とした場合、これを回収しないといけないのですが、請求書を出しても支払ってこないところも多いのです。何度も、何ヶ月にもわたってやりとりをしてるうちに、担当者も本社側も、その債権の存在すら忘れてしまう。で、請求書の別請求の数をもみ消して終了。

アナログを推奨するつもりではありませんが、葬儀の現場自体は、やはりアナログというか、泥臭い世界です。かなりスキルの高い葬儀社もあるかもしれませんが、このような葬儀社が存在しているのも事実です。世間から見れば、立派な社屋と葬儀式場を構えているようなところでもこんなもんです。社長の愛人、元愛人が主要セクションにいるケースも山ほどあります。

えっ?会社ってワシのもんやろ?

クラウドサービスを利用した商品が導入されたとか、スキルアップのための講習が結構な金額をかけて行われるだとか、会社の資産管理・運営ができていないだとか、役員のプライベートな問題であるとか、また、その資金の出どころであるとか、全て、個人商店の感覚なので、ワシが儲けた金を、ワシの欲望のために使って何が悪いってノリ、ありますんで。

別にこれらの問題があっても、利用者からすれば、見積りをした内容と金額に納得し、その商品サービスが正当に提供され、担当者のスキルと努力で無事に葬儀が終わればいいだけの話です。ただ、願わくば、もう少し監査機能と自浄作用があれば、もっと手頃な金額でグレードの高い葬儀が提供されるんじゃないかなとは危惧します。

そんな監査自浄機能を持ったクラウドサービスなら言うことないのですが、ま、買わないよね。自らの投資で、自らを締め付けることになるようなシステムなんか。そうなるとですね、現在の機能では、とりわけメリットが見えてこないのですよ。

出先でプリントアウトする方法も、やむなくではなく、あわよくばって考えの葬儀社も多いのです。感熱紙を用いると、時間の経過とともに文字は薄れてしまう。あくどい葬儀屋は、それをわかっていながら、必要な資料として残されるならコピーする事もしないし、助言もしない。前回施行した内容と金額明細はこの世から消えてしまえと願っているとも思える。

人と人のご縁を共有できる機能が必要

経験上、見てきたダメな葬儀社の多くは、見積書の中にある様々なデーターを集計し、分析し、活用するという方法をまずできない。この時点でいかに、有用な無用な情報を集める事に努力と工夫をしない。施行が進行する中で得た情報も、個人ベースで管理する事になり、共有できない。で、その者が退社すれば、せっかくの生きた情報も消えてしまう。

故人と喪主の詳細はわかっても、その家族や親族に高校受験を控えた子供さんがいる事。喪主の奥さんの誕生日がいつだって事。おばあさまが何月に喜寿を迎える事。田舎はどこだ、その実家ではどのような商売をされているのか、何に熱心でなど、どのような情報であっても、知り得た事をヒントにコミュニケーションをとる方法はいくらでもあります。

個人情報の管理がって言われますが、一周忌が済み、ようやく落ち着いてきた頃、ご主人のお母様の葬儀で何かと尽力をし、気遣いに疲れた奥様を労って、「落ち着かれましたか。葬儀の時には奥様にも助けていただきまして」なんて、誕生日にさりげなくメッセージと花束を届けて、個人情報の濫用ですわね!なんて、目くじらをたてる方もそうそういないでしょう。

たとえ一回きりのお付き合いにしかならない方でも、その方と出会うのは本当に奇跡的な出来事です。そのご縁を、自分が、自社が担当したのですから、大切にしようと思う気持ちがまず根底にないとダメですし、葬儀は積み重ねなんで、ご縁を広げていく、それを管理・活用できるシステムを作らないと、上っ面の物欲の利便性を追求してもダメだと思います。

よろしゅう、お見知りおきを

もっと、人と人を結びつけるシステムを開発していただきたいですし、時間の経過、ふれあいの経過とともに、情報を積み重ねることができ、そこから次につながるものでないといけないと思います。

盛り込むのは、葬儀屋の都合ではなく、利便性だけもなく、社長や一族の利益の追求でもなく、社員の給料が上がらないシステムでもなく、愛人手当の確保でもなく、別宅の資産確保ではない、ご葬儀のご縁を大切にしたシステムだと思います。

そのためには、まず、物欲の観点は避けたほうがよろしいかと存じますので、第三者的な立ち位置から三日坊主はいつでもサポートさせていただきますよ。

ただし… 

申し上げにくいのですが、経費もかかりますので、あくまでも有料だという事をご注意ください。もちろん、お値段は勉強させていただきますので。よろしく、お見知りおきを。(笑)

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